テニスの王子様
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「うわ〜!!薫のお弁当すごい!!」
昼休みの屋上
晴天の下
大好きな彼とのランチ
「すっごい豪華!!おいしそう!!」
重箱に入った光輝くお弁当を見て、目を輝かせる私。
「いいな〜!!すごいな〜!!」
「………おい。」
「え?何?」
急に声をかけられ驚く私。
「お前…弁当どうした?」
ギクリ
「え?……えへー忘れちゃってさー(笑)でも大丈夫!!お腹いっぱいだから今☆」
照れ笑いしつつ、紙パックのジュースにストローを通し一口飲む。
「………嘘だろ?」
「……え?」
「弁当忘れたっていうの」
再び…ギクリ
「食い物にあれほど執着するお前が弁当忘れるわけねぇだろ?……わざと持ってこなかったんだろ?」
「ひ、酷いなー!私だって時にはお弁当忘れる時だってあるよ!!それにどうせお腹減ってない……」
…ぐぅ〜…
「あ…(汗)///」
「…………。」
固まる私。
少し怒った顔で私を見つめる薫。
「沙羅…まさかダイエットしてるのか?」
ギクリ
ず、図星です………(泣)
「……だって…やせたいんだもん……。」
目線を下に落とし、ポツリと言葉を漏らす。
怒られる…よね、きっと。
「…ほら、食えよ。」
「え?」
怒られると思ったのに…
薫は自分のお弁当を私に差し出した。
「だ、だってこれ薫の…!!」
「いいから。低カロリーだから安心しろ。」
「でも…!!」
「俺は今の沙羅が好きなんだよ。」
私は驚いた顔のまま、薫を見つめた。
薫は少し顔を赤くして、目線をそらした。
「…さっさと食え///」
照れ隠しをするように言う薫。
私は少し涙ぐんだ目を擦って
「太っても知らないよ!?」
と微笑みながら、お弁当を口に運んだ。
「!!…おいしい!!」
「良かったな」
薫が安心した表情で嬉しそうに笑った。
「…ありがとう、薫。」
「いいんだよ。…俺は沙羅がうまそうに飯食ってる時の顔が好きなんだからな」
私も微笑んで薫に言う。
「私も優しい薫が大好きだよ。」
薫は顔を林檎みたいに真っ赤に染めた。
私、薫が大好きだから
ダイエットは止める
今のままのいようと思う
薫が好きな、今の私で
そして彼を別の方法で喜ばせたいな。
そう…例えば
『お弁当』とかでね…☆
晴れわたった空は
絶好の
ランチ日和
明日も晴れるといいね!
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過去作品をリメイク。
海堂には赤面が似合うと思う(爆)
海堂の好みのタイプは「ご飯を美味しそうに食べる子」(公式ファンブック)だそうです。
そんな海堂のお弁当はお重ですよ、お重。
羨ましC!(笑)
Remake 080205
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