テニスの王子様
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「跡部ってさ、お金持ちで容姿端麗で。かつ、スポーツ万能で成績優秀とか…幸せすぎだよね?」
優雅に洋書を読む跡部にそう言ったら、
「そうでもねぇよ」
と、さらりと返された。
「へぇーまだ足りないの?結構強欲なんだね?」
と意地悪く言ってみれば、
洋書を閉じた跡部が、静かに私の手を取った。
「お前の気持ちが手に入れば本当に幸せになれるんだがな。」
その一言でフリーズした私の手の甲に、柔らかな口付けが落された。
強欲と呼ばないで
跡部は努力家だと思ってる。
2012/03/20