アイシールド21

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「なぁ、ユリア」

放課後の教室。

学級日誌を書く幼馴染みの横顔に声をかけると、

「なーに?」

と、緊張感のない返事が返された。


「いつになったらアメフト部のマネージャーになんだよ?」


気立てもよくて、あの(姉崎)マネージャーにも劣らないくらい品行方正・成績優秀なやつだ。

幼馴染みの俺がこんなにぐれたってのに、分け隔てなく接してくれる、家族以上に親しい存在。

部活にのめり込めばのめり込む程、あいつとの時間は減っていく。

それだけが、辛かった。

だから、こうしてマネージャーに誘っているんだが、あいつは一向になびかない。

「アメフト部なら優秀なマネージャー兼主務がいるじゃない。」

日誌を書き終えたのか、やっと視線をこっちに向けたユリアは、微笑みながらそう言った。


「…嫌なのか?」


もう何度誘っただろうか?

一向に返事が貰えないのは、あいつがアメフトに興味が無いからか、

はたまた、俺に好意が無いからか。


アメフトの試合の応援には来てくれるのに…


「お前には…もっとそばにいてほしいんだよ」

ぼそりと呟いたが、聞こえていなかったのか、ユリアは立ち上がって帰り支度を始めた。


もう誘えねぇな、と俺が鞄を広い上げた時、

「ねぇ」

「あ?」

声をかけられ、振り向けば、ユリアは俺の目を見て言った。

「アメフト部って部内恋愛って有りなの?」


じゃないと、私マネージャーできないんだけど。

と、赤くなりながら言った彼女に、俺まで赤面。


鞄から手を放し、そのままユリアを抱きしめた。


只今、申請中


「今、申請中だ」

だなんて言ったが、蛭魔の野郎に何て言おう…




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090528

かなり久々の更新!

もんじ、かわいー

照れ屋さん希望ですが、意外に女の子の扱いうまそうですよね、もんじ。



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