RKRN 5年
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隣を歩く君の歩調に合わせて、いつもよりゆっくり歩く俺。
ふと俺の左手と君の右手の甲が触れる。
自然に指が絡まり、手が繋がれる。
隣を見れば笑顔で俺を見上げる君。
それが嬉しくて、俺も笑顔になる。
ゆっくり、ゆっくり帰っていたのに、あっという間に終わりを告げる俺たちの帰路。
君の家の前に着いて足が止まり、自然と手が離れていく。
君のぬくもりが遠ざかる。
「じゃあ、尾浜先輩、さようなら。」
照れたような笑顔で言う彼女。
俺は胸が苦しくなって、俯いてしまう。
「どうしたんですか?」
「…ううん、なんか『さよなら』って言われたら切なくなったみたい。」
苦笑いしながら顔を上げたら、彼女の顔がグイっと近づいてきて、頬に温かいものが触れた。
それが彼女の唇だと気がついた時には既に彼女は俺から離れていて、
口付けを受けた左頬を触れながら彼女を見れば、はにかみながら彼女は言う。
「また明日、会えるのを楽しみにしてます。」
そう言って、パタパタと家の中に入っていってしまった彼女。
『また明日』
また明日、彼女と会って、話をして、手を繋いで、一緒に帰って、
そして、『また明日』と言って別れよう。
永遠に続く、魔法の言葉を…
また明日
(明日も…キスしてくれるかな?)
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現パロ、高校生設定。
先輩彼氏な勘ちゃんと後輩彼女なヒロイン。
付き合いたてでピュアな二人…のつもり。←
拍手お礼 2011/02/21 - 2011/03/21