RKRN 5年
□◆
1ページ/1ページ
前からわかっていた。
兵助が本当は豆腐好きじゃないって。
嫌いじゃないけど、好きで好きで死にそうなほどじゃないって。
私、わかってた。
知ってた。
でも気づかないふりしてた。
だって兵助が『豆腐好き』でいようとしたのは、私の家が豆腐屋さんだからだもん。
一人娘で、老舗と言われた豆腐屋の唯一の跡継ぎ。
私が兵助に出会ったばかりの頃、兵助に何が好きと問えば、
『焼き魚』と答えていた。
そんなあなたが『豆腐が好きだ』と言い出したのは、あなたが私を熱い瞳で見始めてからだった。
私は知っている。
あなたが好きなのは豆腐じゃなくて、私だと。
なのに、知らないふりをしている私。
ずるい、私。
でも、あなたから言うまで気づいてあげない。
あなたが私を好きなこと。
あなたから言うまで気づかせてあげない。
私が好きなのは兵助であって、
豆腐が好きなあなたではない。
『やっぱり豆腐は千雪の家のが一番だな』
その笑顔を私に向けて、私に愛のことばを囁くまで、
私はあなたに伝えてあげない。
私が好きなのは「豆腐が好き」と言うあなたではなくて、
「千雪が好き」と言う兵助ですよ、と。
偽りの人
だから早く気づいて…
*********
意味がわけわかめー(^q^)兵助も最初は豆腐好きではなかったのにね…
とりあえず、兵助は勝手に千雪さんのところに婿入りする気満々です(笑)
拍手お礼夢
2010/12/23-2011/02/21