金糸雀《終始編》

□2章2 冥界
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「…この…小宇宙って……」


フィーネは絵を描くアローンを床に座りながら見上げていれば、ある気配を感じ立ち上がった。


「……?ペルよ、どうしたのだ…?」

「…、勘違いかもしれないけど……“天馬星座”が、冥界…に…」

「!?」


アローンはフィーネを見て目を見開き、フィーネは自分の右手首の花輪を見詰める。


「……“アローン”には、感謝をして貰いたいものです……

私の力が今は増大して、アテナの祈りを糧に彼を冥界に“生きたまま”置いてあげられるのだから…」


フィーネの言葉を聞きハーデスは、微笑みを浮かべた。


「……ペルよ、その力…剥奪出来ぬか?

貴女の力で、冥界を滅ぼされても困る。」

「…私には…滅ぼす力はないわ。

あるのは、聖闘士達を冥界に生きたまま置くことだけ…」


フィーネは胸に両手を当て祈るように目を閉じれば、数秒後目を開けハーデスを見上げる。
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