金糸雀《終始編》
□1章2 約束<後編>
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「…話しましょう。
貴女とハーデス様の関係を…」
「……はい、お願い、します……」
フィーネは目を閉じ頷いてから力強く頷き、頭を下げる。
その話が、自分にとって残酷になるとも知らずに…。
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「わん!」
「……うん、あ…」
肩に止まった小鳥や、動物たちを筆を止め見渡した。
「同じ色がない世界、中でも僕は…(フィーネの温かい色が好き…)…?」
アローンは急に何処かへ逃げるように居なくなった動物たちを見て不思議そうな顔をした。
「貴方なら何色でも手に入れられますわ…例えば、“意中の方の色”…とか…」
「!」
アローンは声の主を見て、子犬はその声の主を見て、嫌な物として唸る。
「…私はパンドラ…、!(ペルセポネのペンダント…)」
優しくアローンに微笑みながら女性ーパンドラは名を名乗る。
子犬は唸り続ければ、パンドラの威圧に耐えきれず息を耐えてしまう。