金糸雀《終始編》
□1章3 告白
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「………」
「………」
フィーネは教会に足を踏み入れアローンの後ろ姿を見れば、ペンダントを握り締め溜息を吐いた。
「…フィーネ…?」
「!…ご、ごめんなさい…うるさかった……?」
「ううん、全然。
むしろ来てくれてた事が凄く嬉しいよ…」
ふわりとアローンが微笑んだのを見て、側に向かいぎこちない笑みを向ける。
「…どうしたの?フィーネ…」
「あ、あのね…迷惑、かもしれないけど…聞いて欲しい事があるんだ…」
「……、僕がフィーネの事で迷惑に思った事は一度もないよ?
知ってるでしょう?」
フィーネは考えてからコクリと頷けば、アローンは微笑み筆を置いてフィーネに寄り頬に触れる。
「あ……」
「…ゆっくりで良いから、話して?
ね……?」
フィーネは優しくアローンに微笑まれ、フィーネは安心したように頷いた。