金糸雀《終始編》
□プロローグ
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(ペル…、手を掴めなくて…すまなかった…)
「アテナ様!?」
アテナは死に絶える中で、ハーデスの胸中を悟りながら目を閉じ考え目を開ける。
「…オウル、私は、もう…助かりません……」
「な、なにを弱気な…っ」
「私は、人に転生をし、ハーデスから愛しいペルセポネを離し続け…
いずれハーデスを倒します…」
アテナの言葉に童虎は目を見開けば、目を閉じ静かに頷いた。
「…アテナ様が決めたことに従います。
元はハーデスが、ペルセポネ様を見つけたのが始まり…。
アテナ様、このオウル
必ず貴女との約束守ります……」
「ありがとう…オウル。
…もしまた会えたその時はよろしくね……」
アテナは立ち上がり力を最後まで振り絞り、冥界に結界を張れば、微笑みながら事切れ倒れた。