金糸雀《終始編》
□プロローグ
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そして、現代から二四十数年前…。
「いや、ハーデス…ッ」
「ペル…ッペルセポネーッ!」
「い、いやあああぁっ!!」
ペルセポネはハーデスに手を伸ばしながらも、何者かに再び人間界に続く様になったエレウシスに落ちて行った。
「ペルセポネ……くっ、お前は再びペルセポネを…!
やはり赦さぬぞ……アテナ!」
ハーデスは己の小惑星を高め、人間界の大地を一つずつその怒りで壊しだした。
「なっ……ハーデス!
貴方は地上までをも、壊すつもりですかっ!?」
「地上を…壊す?
そんな生暖かい物ではない…」
「なら、何を……」
アテナはハーデスの行動に畏怖の感情を抱きながらも、真っ直ぐと見据え聞いた。
「世界を壊す…」
「な…正気ですかっ!?」
「…あぁ、正気だ。
…余が、全てを掌握してやろう。
妻が戻った時、共に納められるようにな…」
ハーデスは楽しそうに高笑いをしながら、アテナに今回は致命傷を与えその場から消えた。