庭球*長編
□無関心少女の憂鬱 code:1
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「…きろ、…起…」
「ん…?、」
「起きろ。」
目を覚ますと兄の顔がありました。まる。
「うわぁあぁぁあ⁉」
しかも俺の上に乗っかってるし‼
「ちょ、兄さん!」
「いいだろー?、こんくらい、」
「俺、学校‼」
「…俺より、大切な事があるのかよ…⁇」
「あ、そういうわけじゃ…」
「何が違うの?俺より大切なものなんて存在しないんだぜ?だってアルは俺のなんだから。本当は目も口も髪もぜーんぶ見せたくない。俺だけのものにしたい。でも兄貴として我慢してる。なのに俺より大切なもの⁇そんなの許さない。」
出た兄さんの依存症候群。
いつも何かがキッカケで
俺に迫ってくる。
でも…
「…うん。わかってる。兄さんより大切なものなんてないから。でも勉強しなきゃ、な?だから行って来るよ。」
「…あぁ、すまねぇ、行って来い。」
「うん。行って来る。」
そうこれが、神野アルの日常なのだ。