Short Story

□もったいないからもらってあげる
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「なんだと!?ふざけやがって!!」

「何、やられたりないの?まぁ、僕としてはその方がいいけど…君たちはここで、咬み殺す!」











私はよくないです!!!






*******







さっき雲雀さんの強烈な一撃をくらったであろう男は、立て掛けてあった鉄パイプを手にすると、雲雀さん目掛けて大きく振りかぶる。

難なくトンファーで受け止めた雲雀さんの横をすり抜け、もう1人の男が私に…私に!?






『ひゃっ!』

「お嬢ちゃんから先に…ぐはぁ!!」

「なっ!?」

「ワォ、そいつ弱過ぎじゃない?












さすがなまえ、一発で仕留めたね」







仕留めたとか言わないで欲しいけど、反射的に上段回し蹴りを繰り出した私が悪い。

だって、私、手より足が先に出るタイプだし…って






『ああっ!!』

「…どうかした?」







私が気絶させた男の上に自分が対峙していた男を乗せた雲雀さんの問いを尻目に、私は愕然としていた。






『…ケーキが…』

「……」







ゆっくり箱を開けると、先程の回し蹴りによる遠心力で原型を留めていないケーキがお目見えした。

当然私からは溜め息が出る。

どうしようかと思っていると、横からスルリと手が伸びてきて、ケーキらしきものを1つ掴んだ。






『え、雲雀さ…』




もったいないからもらってあげる



そう言って口端についた生クリームを舐める雲雀さんは、思わず赤面するくらい妖艶だった。



((もらってあげるもなにも、雲雀さんの為に買ったんだけどな…))


End

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かなり短い話になってしまった…

それにしても、雲雀さんイケメンだな…相手瞬殺だし←


2013.05.05

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