神次元リリカル銀魂D×D

□もっと健康的な食事を作りなさい
1ページ/3ページ

「うおぉぉぉ!」

銀時はフェイト達の住んでるマンションを見て声を上げた。
この辺りでは一番高い高級マンションである。

「スゲーなおい!マジでココに住んでんの?高級マンションじゃねーか」
「銀時〜早くしないと置いてっちゃうよ」

まじまじと高級マンションを見上げてる銀時にアルフはマンションの入り口の近くで呼ぶ。銀時はアルフとフェイトがいるマンションの入り口まで行きフェイト達と一緒に中に入る。ちなみにアルフの狼の尻尾と耳は無くなっていた。

(耳と尻尾は隠せんのか?)

アルフを見て銀時はそう思いながらエレベーターに乗って上に上がり。
エレベーターを出て少し歩いて部屋の前に到着し、フェイトが鍵をかけ部屋の扉を開け中に入る。
高級マンションなだけあって中は広くガラス張りの壁から綺麗な夜景が見える。

「いい眺めじゃねーか」



銀時は景色を眺めながら言った。フェイトとアルフはソファーに座る。

「まったく。ガキのくせにこんな高級マンションに住んでるなんて。羨ましいねェ」

銀時もソファーに座り部屋を見渡しながら呟く。
銀時は誰かの視線を感じ視線の方見ると銀時の向かいのソファーに座っていたアルフが銀時のことをジッと見ていた。

「ん?どうしたアルフ?俺の顔になんか付いてんのか?」
「いや、そうじゃないんだけど…」
「なんだ?ハッキリ言ってみろ」
「じゃあ言うけど…」

アルフは少し身を乗り出す。

「銀時って死んだ魚のような目をしてるよね」

アルフはハッキリと言った。

「アルフ!そんなこと言っちゃダメだよ!!」

アルフの隣に座っていたフェイトは慌ててアルフに注意する。
一誠もネプテューヌも「あ〜、そうだね」といまさら思い出す。

「ああ。普段はこんなんだけどいざという時にはキラめくから」

銀時は怒る様子もなく普通に答える。

「え?」

てっきり怒るかと思っていたフェイトはポカンとする。

「無駄なエネルギーは消費しないようにしてんだ。省エネだよ省エネ」
「省エネ…?」

フェイトは首を傾げる。

「あははははは!あんた面白いねぇ!」

銀時の答えにアルフは腹を抱えながら笑う。

「犬の耳と尻尾を持ってるお前の方がおもしろいと思うぞ」
「だからあたしは狼だってば!」
「わかったわかった」

銀時はめんどくさそうに手を振る。

「そう言えばよぉ光の弾を出したり空飛んだりフェイトは何者なんだ?」

銀時はフェイトに質問する。

「私は『魔導師』です。」
「「魔導師?」」

フェイトが出した聞き慣れな言葉に銀時とネプテューヌは首を傾げる。
一誠は魔法使いの一種じゃないかと思う。

「魔力を用いて魔法を使う人間のことを魔導師と言います。ちなみにこの『デバイス』を使用することでより強力な魔法を使うことができます」

フェイトは三角形状になった待機状態のバルディッシュを見せ魔法の説明をする。

「どんな種類の魔法があるの?あと私達ここの魔法はよくわかんないから簡単な説明にして」

ネプテューヌがフェイトに質問してきた。

「主に攻撃系、防御系、捕獲系、補助系、結界系の魔法があります」

フェイトはネプテューヌのリクエスト通りの魔法の説明を簡単に終わらせる。

「魔法ねェ…どうりで空とか飛べる訳だ」


銀時はフェイトからアルフに視線を移す。

「アルフも魔導師なのか?」
「違うよあたしはフェイトの『使い魔』さ」

銀時の質問にアルフは胸を張って答える。

「使い魔?なんだそりゃ?」

銀時はまた聞き慣れない言葉を聞き首を傾げる。

「使い魔は魔導師が使役する一種の人造生物さ」
「使い魔ねェ…つまりフェイトは凄い魔導師なんだな」
「そ…そんなことないよ」

銀時の言葉にフェイトは顔を赤くする。

フェイトが褒められたのが嬉しいのかアルフはニコニコしながら尻尾を振っている。

「あ…あの。私も聞いていいですか?」

フェイトは遠慮がちに銀時に質問する。

「ああ、いいぜ」
「銀時は何者なの?」
「そうそうフェイトの魔力弾は弾くし、あたしの攻撃もかわして反撃しようとしたし、いったい何者だい?」
「俺は『侍』だ」
「「侍?」」

フェイトとアルフは首を傾げる。

「自分の武士道(ルール)を持ってて、そいつを貫くのが侍だ。」

銀時は自分なりに分かりやすくフェイトとアルフに説明をする。

「自分のルール…」

フェイトは小さく呟く。

「ふ〜ん。じゃあその木刀は?フェイトの魔力弾を弾くなんて凄い丈夫なんだね。」

アルフは銀時の腰に差してある木刀を指差す。

「これか?これはな、修学旅行に行った時に洞爺湖の仙人に貰ったんだよ」

木刀に目を移し見た後、アルフに木刀について話す。

「仙人に貰ったのかい!?」
「す…凄いよ銀時!!」

銀時の話にフェイトとアルフは驚き銀時が仙人に木刀を貰う姿を想像する。

確かに銀時の木刀は辺境の星に生える『金剛樹』と呼ばれる樹齢1万年の大木から作られた代物で物によっては岩だろうが隕石だろうが舞蹴(まいける)の筋肉だろうがぶっ壊せるらしい。えっ?舞蹴がだれかって?腹がタブルバーガーの外人の漫画家だよ(銀魂6巻参照)。
そこらの真剣よりは丈夫で何でも斬れるが通販で買うことができる妙な代物ものでもあり紛い物もあるとかないとか。ちなみに銀時が仙人に貰ったと言ったのは自分をミステリアスな感じにする為にしたことである。

「銀時って本当に凄いね」

フェイトは銀時の言った嘘を完璧に信じていた。

((普通の木刀にしか見えないけど・・・))

ネプテューヌと一誠はうそっぽく思えた。

「そういえば、ネプテューヌと一誠も魔導師なのか?」

銀時はネプテューヌと一誠に視線を移し質問をする。

「違うよ。自己紹介で言った通り私は女神なの」
「女神だぁ?嘘つくならもう少しましな嘘をつけ」
「嘘じゃない!私はまじで女神なの!」

銀時はとても信じてない様子。

「だったら女神だと証明できるものないか?変身とか」
「あ!そうだった!じゃあ今から見せてあげる!」

変身という単語に思い出したネプテューヌ。
そしていったん離れて、

「変身!」

ネプテューヌから光が発する。
そしてはれると

「変身完了よ」

紫髪の三つ編みを二つに束ねたボンテージっぽい姿の女性が現れた。

「「だれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!??」」
「失礼ね。たった今女神であることを証明してあげたでしょ?」
「え?もしかしてネプテューヌか!?」
「面影あんまねぇし!」
「まぁ、変身すると見た目が変わるぐらいだしね。…って一誠?そのいやらしい視線を向けるのは止めてくれる?」
「あ、ごめん」

一誠が目をそらす。
するとネプテューヌが元に戻る。

「ふぅ、変身するとなんか疲れちゃう」
「・・・あ〜、まぁ千歩譲ってお前が女神だってのは分かった」
「千歩は長いよ!」
「んじゃ次は一誠だ」
「ちょ!スルーしないで!」
「俺は…これかな?」

一誠の背中から蝙蝠の羽が出現する。

「こいつは?」
「これは悪魔の象徴なんです。つまり俺は悪魔なんです」
「悪魔ってあれ?召喚する代わりに命を貰うという…」
「チゲーよ。ある意味違わないけど。こう見えて俺は人間から悪魔になったんだぜ」

銀時達はほ〜っと納得する。

「ねぇフェイト。そろそろ夕食にしない?」

「そうだねアルフ」

アルフの意見にフェイトは賛同し夕食の用意をする為に立ち上がる。



フェイトとアルフは全員の分の夕食をテーブルの上に置き椅子に座っている。

「それじゃあ、食べようかフェイト」
「うん、いただきます」
「ちょっと待ってよフェイト」
「え?」

フェイトが夕食を食べようとした時に銀時と一緒に向かいの席に座っているネプテューヌと一誠がフェイトを止める。

「フェイト、アルフ何なんだこれは?」

テーブルの上にある夕食を見て銀時は尋ねる。

「何って…夕食だけど」

フェイトがテーブルの上にあるインスタント食品と冷凍食品を見て答えた。

「バッキャロォオオオ!!」

銀時はテーブルの上に置かれた料理を見てテーブルの上に片足を乗せフェイトとアルフに怒鳴った。
みんなはテーブルの上に足を乗っけるようなお行儀の悪いことはすんなよ!

「「えっ!?」」

銀時の勢いに圧されフェイトとアルフは体を大きく震わせた。

「育ち盛りがこんなモンばっか食って、ちゃんとしたメシ食わねーとどーなると思ってんだぁあ!!」

銀時は怒りの形相で2人に怒鳴る。

「あの…えっと…ご…ごめんなさい…。」

銀時の迫力に圧されたフェイトは戸惑いながら謝った。

「それからアルフ!!」

銀時はビシッとアルフに指をさす。

「お前は何を食おうとしてんだ!?」
「何って…」

アルフは手に持ってる箱を銀時に見ながら答える。

「ドッグフードだけど」
「やっぱ犬じゃねーか!!」
「違う!狼だ!!」

アルフは怒鳴り返す。

「ドッグフード片手に持ってる奴が言っても説得力ねーんだよ!!つーかこのやり取り何度目!?ってかドッグフード食べんの止めてェエエエ!見てるこっちが悲しくなってくる!」

頭を抱え銀時は叫ぶ。

「あ〜銀時…大丈夫かい?」

アルフは恐る恐る銀時に話しかける。

「ちっ。しょうがねぇ。俺が作るしかねーか」
「わん!わん!」

銀時が台所に行き冷蔵庫を開けようと手をかけた時に定春が銀時に何か訴えるかの如く吠える。

「定春うるせぇぞ」
「銀ちゃん定春がドッグフードが足りないって文句言ってるよ」

銀時は定春を注意するがネプテューヌが定春の通訳をして銀時に話す。

「ネプテューヌ、定春の言ってることわかるの!?」
「なんとなく!」
「・・・」

フェイトはネプテューヌが定春の言ってることが解ることに驚きネプテューヌは平然とフェイトに答える。

「そんじゃ後は頼むぜネプテューヌ……」

銀時はネプテューヌに任せた後冷蔵庫を開けたが冷蔵庫を開けて中を見たとき表情が固まった。

「今度はどうしたんだい銀時?」

アルフが歩いてきた。

「冷蔵庫の中が空っぽじゃねぇかァアアア!!」

再び銀時が叫ぶ。



結局銀時達はインスタント食品で夕食を済ませた。

「ハァ…飯は明日から食材買って作るしかねーか…」
「俺達も手伝うから元気出しなよ銀さん」

ソファーに座り銀時はため息をしながら呟く。一誠はテンションが下がりまくりの銀時を元気づける。

「何か悪いねぇ銀時、ネプテューヌ、一誠」

アルフが言う。

「俺達は部屋に泊めてもらうんだ。そんぐらいはしねーとな」
「ありがとう銀時」

フェイトが銀時に礼を言う。

「礼なんていらねーよ」
「素直じゃないね〜」
「からかっちゃダメだよアルフ、銀さんはこう見えて恥ずかしがりやなんだから」

アルフは銀時を見てニヤニヤ笑い。ネプテューヌはフォローをするが全然フォローにはなっていなかった。ちなみに悪意はありません。

「おいテメェらメシ抜きにすんぞコラ」
「ごめんなさい」

銀時はソファーの背に寄りかかり背伸びをする。

「そういえば銀時、ネプテューヌ、一誠。あの…家族は探さなくてもいいの?」

フェイトは銀時とネプテューヌと一誠に尋ねる。

「ああ…あいつらなら大丈夫だろ」
「まぁ妹もどっかにいると思うけど…」
「リアスもアーシアも大丈夫かもしれないしな」
「でも探すんだろ?」

アルフは銀時とネプテューヌと一誠に聞く。

「……まぁ……探すといえば探すけど。」
「探すに決まってるよ」
「大事な人だからな」

銀時は照れ臭いのか小さく呟き、ネプテューヌと一誠は見つけだすことを宣言する。

「ホント銀時は素直じゃないな〜」

銀時の小さな呟きを聞いてアルフは微笑む。

アルフの隣に座って銀時の様子を見ていたフェイトも微笑む。

銀時の隣に座っていたネプテューヌと一誠はやれやれと肩をすくめながら微笑む。

定春は眠たそうに大きなあくびをかく。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ