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□雨時々曇りのち晴れ 〜説得〜
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朝一で部室に着くと、机の上に、何かが置いてあった。
「俺よりも早くに誰か来ていたのか…」
机の上に乗っていたのは畳まれたレギュラージャージ…と…
「退部…届…」
見ずとも誰のものか等分かる。
退部届の退の字が間違っているから…ということもあるが、もともと俺が危惧していた可能性のうちのひとつだったからだ。
…こんなに早く起こるなんて、予想外だったが。
退部届を手にとる。
幸村か仁王が見つけようものなら三原とその取り巻きに喧嘩を吹っ掛けかねないだろう。
だが、幸村と仁王以外が見つけたところで、喜んで赤也を退部させるのは目に見えている。
はぁ、と溜め息を着くと、封筒を手に持ち、俺は歩き出した。