hate
□雨時々曇りのち晴れ 〜何故〜
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(柳生side)
『ダブルス、解消せん?』
そうなることくらい、分かっていた。
何故なら私は友姫さん側、仁王君は切原君側。
絶対に、相容れない。
『柳生、紳士が聞いて呆れるのぅ。』
いつもとは違う。
完全に敵意を剥き出しにした声、瞳。
だが、一体どうすれば良いというのか。
確かに、安心したのだ。
仁王君が切原君を殴った時、確かに安心した。
“離れずに済む”と。
でも、現実は違った。
「仁王君……」
何故、貴方は切原君につくのか。
何故、貴方は私から離れていってしまうのか。
―何故、この想いは消えてくれないのか…