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□煌めかないドロップダイヤモンド
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さて、俺は今

目にしたくないものを目の前にしている。

「・・・」

「ど、どないしたんや・・・澪ちゃん・・・」

泣いとるがな。
澪ちゃんが泣いとるがな。
大号泣やがな。

「・・・」

黙りかいな。
ほんまにそれだけはやめて欲しいんやけど。

「なんで泣いてはるん?」

床にぺたんと座って、目擦ってる左手を握って聞いてみた。

「・・・別に」

そんな鼻声で言われたら「あ、そうなんや」じゃ済まへんからな。

「言ってくれな、わからへんよ。言ってみ?」

俺の中で、精一杯優しく声をかけたつもりやったんやけど、返答にビビってもうた。


「うるさいバカなんでもないって言ってるだろ・・・」

鼻啜って、また目を擦る。
普段こんな物言いせえへんから、ビビってもうた。

ウチの姐さん曰く女の子のなんでもないは、なんでもなくないらしい。
よって、なんかあったっちゅーわけやね。


「・・・なんでもなくはないやろ。したら、泣かへんやん」

ぼろぼろ溢れる涙を、指の腹で拭って落ち着かせる。
こうやってみると、涙ってキラキラ光ってるけど

あんま綺麗じゃあらへんな。

なんとしてもこの滴る綺麗じゃないダイヤもどきを止めたい気がしてきた。

「落ち着いたらでええから。
しゃべったほうが少しは楽になるやろ?な。」


いや、つーか、泣きっぱなしの女の子を宥めるなんて、生涯一回もしたことないねん。
これが初の試み。
どうしたら澪ちゃんの気が楽になるのかわからへんし、今この状況でこの対応であってるのかもわからん。

とりあえずな、俺は純粋に、笑って欲しいだけやねん。


止まれドロップダイヤモンド・・・!


「・・・落ち着いたか?」

「ある程度は・・・」

涙はでなくなったけど、泣いた後っていうのはようわかる。

「・・・どないしたんや」

「あのね━━━━」



■管理人から■

内容とかそんなん捏造するにもできなくて修造と化したのでとりあえずしゃべった後になりますです熱くなれよ。

■お邪魔致しました■



「・・・そうやったんか」

「・・・」

でも、この子、頑張ったんやろ?
自分のベストは尽くしたんやろ?
ならええやん。

「頑張ったなら、それでええやんか。」

「でも、澪ちゃんは無理してもうたんかもなー」

誰かが言ってやらんとあかんねんな。
このままやと、ずっと頑張ってまうから。
一回休ませな。


「よう頑張ったな、澪ちゃん。よしよし」


短いキャラメル色の髪を撫でて、少し笑ってみる。
したら、笑い返してくれた。

「・・・ありがとう。草薙さん。楽になったよ」

目元が少し赤いけど、それでも俺は満足した。
なんせ、さっきまで大泣きしてた子が、笑うてくれてるからね。



煌めかないドロップダイヤモンド
(次は本物のダイヤモンドでも見せたろかな)
(・・・見せるだけやけどな・・・。)


はいごめんなすって草薙ぴょん熱くなれない

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