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□花のかほり
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「・・・あーぁ・・・・」 俺

「・・・寒ぃ・・・」 俺



「・・(珍しいな。まだ寝てる・・・。」 俺




「・・・おはよー」 暴

「おはおはー」 俺


「あれ?澪は?」 伊


「まだ寝てるぜ」 俺

「へぇ、珍しいな」 けま


「・・・・(だよなぁ・・・」 俺







「・・・・かーつーらーぎー・・・・」 俺


「・・・・ん?・・・なぁに・・・。

ゲホッゴホッ・・・」 澪



「風邪っぴきか」 俺

「ちょっとね・・・」 澪

「ホントにちょっとかよ。
俺より起床が遅い時点で異常気象」 俺


「なぁによ、そのドヤ顔」 澪

「ちょっと上手いこと言ったんじゃね、とか思って」 俺

「そう。まぁ、そうなんじゃない?」 澪

「・・・・なんか調子狂うな」 俺

「うちのことは大丈夫だから。
授業いってきなよ」 澪

「あぁ・・・」 俺

(廊下に出たとき、庭に生えていた草花が悲しそうに項垂れていたような、気がした)





(一はの教室襲来)
「よーっす!!(輝かしい笑顔」 俺


「あー!蒼空先輩!」 虎

「・・あら、土井先生は?」 俺

「出張でいませんよー」 乱

「まじかぁ・・・。

んー、まぁいいや。

暇な人、手ぇ挙げ!」 俺


「「「はーい!!」」」(全)


「・・・よし・・。


今から花摘み行くぞ!」 俺

「「「はー・・・・い・・?」」」








「・・・・!?」 澪


(でかい花瓶に花花花。
それふたつくらい)


「(なんでこんなに花あるの・・・)」 澪


「あ、起きた」 仙

「おはよう」 暴

「お、おはよう・・・・・。


この花・・・どうしたの・・・」 澪


「いや、知らない」 もんじ

「部屋来らあった」 けま

「そ、そうなの・・・」 澪




「あー!起きたか葛城ー!」 俺
(部屋に戻ってきた)


「・・・あんた?」 澪
「え?」 俺

「これ・・」 澪

「あー、それな。

それ、一年は組にやってもらったんだ。」 俺

「一年生に・・?」 澪



「いや、まぁ聞けって。


風邪っぴきにしてやれることってなんだって考えたときにな、

まず看病ってのがでてきたんだ。

でも、俺にはそんな知識ねぇし、寧ろ悪化するかもしんないから、看病ってのは必然的になくなった。

そいで、なにしてやりゃいいかなって思ったとき、花が見えたんだ。
そこの、目の前の花な。

それで、花摘みでよくねって思って、一年は組いったんだ。

丁度土井先生が出張で居なくて、自習だったらしく。

それで手伝ってもらった」 俺

「なんか、悪いことしたね」 澪


「いや、ここから聞いとけよ。

花摘みいったんだよ。

まぁ朝だからかもしれねぇけど、みんな動きが鈍かったんだ。

んでな、庄ちゃんが<なんで花摘みなんてするんですか>って聞いてきたから、お前の名前だしたんだ。

そしたらそしたら、

まぁ動きが早くなってね。
綺麗な花ばっか摘むようになったんだ。

あのきり丸でさえもやってるんだぜ?

しかも楽しそうに。

俺が楽しそうだな?って聞いたんだ。

したら、

<アルバイトやってるより楽しいっすよ。

なんてったって、澪先輩のためっすから。>



いやぁ、あれはいい男になるね。

これで銭<お前ってのが確立した。

お前の名前って、ある種ブランドみたいだよな。

愛されるべきブランド」 俺

「意味が分からないんだけど」 澪

「じゃあわかんなくていいよ。

とりあえず、大事にされてるってことだけはわかれ」 俺


「・・・しっかし、量が多いな。

まるで葬式だ」 仙

「ははは!

仙蔵、お前も後輩にこれくらいやってもらいたいんじゃないのか?」 俺

「・・・何故」 仙

「くっはははは!!馬鹿だな!何年間友達やってると思ってんだよ!」 俺

「・・それもそうか」 仙

「んで、オトンとオカンはー・・・・」 俺
(部屋から廊下に顔を出す)




「あー、居た」 俺

「戻ってきてたんだ」 伊

「ついさっきなー」 俺





「それじゃあ、お粥食べたら、薬飲んでね」 伊

「うん・・・。ありがとう・・。



・・・おいしい・・・!」 澪


「よかったね、長次」 伊

「・・・もそ」 長







「そういえば、なんで一年生も呼ばなかったんだ?」 もんじ

「お?
あ、それな。
一年が来れば煩くなるだろ?

つーか、俺が居る段階でこの状況なんだ。

一年きたらこれより増す。
これを聞いて誰か来る。

鉢屋とか鉢屋とかうるさいし」 俺

「いや、育て手の問題」 けま

「あ、まじで。

つーか、なんか嬉しそうな顔すんなやめて」 俺

「・・・・」 けま


「一年来なくてよかったとか思ってんだろ」 俺

「い、いや・・・。別に」 けま


「はっはー。
そんなん隠したってしょーがねぇだろー」 俺

「・・うるせぇよ」 けま

「すねんなって」 俺

「・・・」 けま



「せんぱーい!!!」 虎


「どうしたー!とらわかー!」 俺
(廊下に頭だけ)

「うわぁ!?

あ、えと、竹谷先輩が呼んで来いって・・・」 虎


「・・・・チッ・・・。

同室の看病してるのに、委員会優先しろだなんて、なんて薄情なっ・・・!」  俺
(顔を隠す)




「誰か薄情ですか・・・!」 八



「うわぁ、居たの」 俺
(目のとこだけ指開く)

「・・・・連行しにきました」 八

「お前、鉢屋に言うなよ。
言ったら間を取って勘をヤる」 俺

「ちょ、ちょちょ、それは・・・・」 八

「だったら黙っとけよ」 俺

「・・・はい」 八

「ってなわけで」 俺
(部屋に逃げる)



(が、首根っこ掴まれる)

「Σごふっ」 俺

「それで済ませないでください。
委員長無しの委員会は今日を入れたら5日目になっちゃうんですけど」 八

「俺が居なくてもお前が代理が居・・」 俺

「居 ま せ ん」 八


「・・・俺ちょっと逝ってくるわー・・・・」 俺

「代わりに面倒見ておいてねー」 澪

「お任せあれー。

行くぞ、虎若」 八

「は、はいっ!」 虎






「・・・苦労するのね、あの子」 澪

「みんな苦労するだろ」 けま

「まぁ、


これだけやってくれたんだから・・・。
感謝しないとな・・・」 澪

「愛されてるってのは、ホントだな」 暴

「何言ってんだか」 澪

「正直いって、留三郎より蒼空の方が、澪の事気遣ってるのではないか?
まぁ同室ってのもあるだろうがな」 仙

「・・・そうかも、しれない・・・なぁ・・・」 けま

「一本と取られたな」 もんじ

「いいじゃん。親友って感じ」 伊

「・・・・捨てられないなぁ」 澪




(捨てたくない、の間違いですよお嬢さん)

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