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□失う人、奪った人
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劇。
劇的。
それはそれはなんと魅入る。

(でも文才がないから魅入らないでね☆←)

(途中から)
(誰視点かわからないかもしれない)


「・・・」 俺

『昨日の晩振りに来たこの場所。』
『斬った痕が生々しく塀に残っていた。』


「見ろ、三郎。これが現実だ」 俺

『俺が昨日斬り捨てた男の亡骸に』
『縋り、泣き崩れる女。』
『その傍らには童。』

『恐ろしいものでも見るような目で』
『三郎はその光景を見ていた。』

「・・・アンタ・・・・死んじまったんやね・・・」 澪
(関西弁っていいよってことで。多分成りそこない関西弁)

『仰向けに倒したのが悪かった。』
『男の悲しい顔が、あの女の瞳に直接映ってしまった。』

「・・なんで、なんで死んでしまったんやろな・・・。
アンタ、なぁんも悪いこと、してへんのに・・・」 澪


『女の目から感情があふれた。』
『だが、女よ、お前にはもうひとつ残酷なことをしなければならない。』



「姉ちゃん、なんで、兄ちゃん、こんな寒い中に、横たわってんねんやろ」 作

「・・・そうやね・・」 澪


『童の純粋な心を汚さずに、』
『“死”や“殺された”などの』
『負の言葉を使わずに』
『その童に“死”を伝えるという事を。』


「姉ちゃん、なんで寝てるん」 作



「なんで、こんなにも




悲しそうな顔して寝てんのやろ」 作


「・・・そうやな・・・。」 澪

「なんでなん?」 作

「作兵衛、兄ちゃんはな、まだ寝たくなかったんやけど、お天道様が、もう寝えやって言うたから、寝てるんや。」 澪


「なんでここで寝てるん?
お家で寝たらええのに」 作

「それはな、兄ちゃんには、お家に帰る時間がなかったんや」 澪

「なんでないん?」 作

「兄ちゃん、剣を持ってるやろ。
兄ちゃんのお仕事はな、お家に帰れない仕事なんよ。

だからな、お天道様がここで寝えやって」 澪

「・・・そうなんや・・・。
兄ちゃん、可哀想やったな。


まだ、寝るには、まだ早いのになぁ」 作

『童は天を仰いだ。』
『灰色の空の隙間から覗く天道。』
『童はお前がこの男の時間を盗ったと思っているようだ。』
『犯人は俺だと言うのに。』


「痛いか、三郎」 俺

『視線を眠った男から外さずに、』
『俺の横に居る者に問いかける。』


「・・・痛いですよ。すごく」 三

「そうだろう。

思ってる以上に痛むだろう。
斬られてもいないのに、痛いだろう。」 俺

「・・・」 三

「突き刺さるだろう。



あの女の感情の塊が。

ニヒルだが、全てを悟ったように見えるだろう。

あの童の死灰のような瞳が」 俺


『それが全てだ。』
『俺がやることの全て。』


「・・・可哀想」 三

「そう言えるのも今のうちだ。

言えるうちに言っておけ」 俺

『ヒニカルになったものだ。』
『どこでこうなったんだろうか。』
『俺が今一番知りたい疑問だ。』





『男の亡骸が運ばれていく。』
『それを感情で崩れた顔で追う女。』
『それと、淀んだ空の色を切り取った瞳の童。』






【嫌だ!!連れていかないで!!】
【お願いだから!まだ、連れていかないで!!】




『あゝ、今日もまた』
『見えない傷が無数に増えた。』




≪遺体ですね。痛いですね。悼いですね。≫


*。*。*。*。*。


観客の涙腺を奪ったシーンNO,1

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