過去拍手文

□反省したい
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「そうごー?」

スパーン、と、障子を開ける音が響いた。
障子を開けたのは金髪ショートカットの少女、司。

司は真選組一番隊隊長、沖田総悟の部屋に来ていた。
理由はというと、起床時間が過ぎても起きてこない沖田を起こしてくるように土方から頼まれたからであった。

「まだ寝てる…。おーい総悟起きなー。土方さんカンカンだったよ」

体を揺すれば、沖田は布団の中へと潜っていく。

「可愛っ…、じゃなくて!ほら、早く起きなって!私が土方さんに殺されるだけだから!」

……………………。
起きる気配はない。

司は大きくため息を吐いた。

「……ん?」

突如、外から風が吹く。
その時にふわりと揺れる沖田の髪に司の目は釘付けになった。

(ん?ん?ん?総悟の髪サラッサラじゃないか!?私よりサラッサラじゃないか!?女か!!
ちょ、こういうの見てるとむずむずする!女心が擽られるというか…)

「山崎ィィィ!!」

司は大声で山崎を呼んだ。
結構大きい声を出したのに相変わらず沖田は起きない。

「呼びましたか?」

そして山崎は風の如く、音もなくサッと現れた。

「山崎、ゴム2本とくし、持ってきて」

「…え?なんd」

「早く!!」

疑問を持った山崎だったが、司が一睨みすると素直にゴム2本とくしを持ってきた。

「ちょっと総悟のこと持ち上げて」

「も、持ち上げる!?」

「上半身だけでいいから」

「はぁ…?」

山崎は寝ている沖田の両脇に両手を差し込み、よいしょ、と上半身だけ持ち上げる。

司は沖田の髪をとかしていく。

「ちょwwどんだけサラサラww」

「ていうか、司ちゃん何やってるの?」

「ちょっと総悟の髪見てたら髪を結いたくなってきて」

「?」

「男にゃ分からんよ、この気持ち」

司は手際よく沖田の髪をまとめあげていく。
その手際よさに山崎も「司ちゃんも女の子なんだなー」と感心する。

「よーし、できた!!」

数分後、沖田の髪は見事なツインテになってしまった。
短いが、両脇からぴょんと飛び出たツインテは可愛らしい。
また、もともと幼い顔つきがツインテによってさらに幼い顔つきになっている。

「どーよ、山崎!」

「か、可愛っ…じゃなくて…!沖田さんにバレたら怒られるよ!」

「起きたらどんな反応するか楽しみ♪」

「話聞いてないし…」

まぁ、俺もどんな反応するか楽しみかも。
山崎はそう思い、特に強くは止めなかった。
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