長編
□第五訓
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窓の外を見れば桜が満開だ。
どうやら桜の開花は今がピークらしい。
「あー、暇だ。こんな桜咲いてるんなら花見でもしてぇよなぁ?」
そう言うのは銀時。
窓の外を自分専用のくるくる回る椅子に座りながら見ている。
「アンタ花より団子でしょ?花見なんてしても意味ないですよ」
「花見の豪華な飯が食べたいんだよ俺は。もちろんタダ飯で。
誰か花見に誘ってくれねぇかなー」
くるくると椅子を回しながら銀時は言う。
総もソファーから立ち上がり窓を覗く。
「おはようございます」
すると、挨拶をしながら新八が入ってきた。
「おーう。あれ、眼鏡かえた?」
「新八くん、おはよー。今日もその眼鏡イケてるね」
「てめぇらいちいち眼鏡をイジらないと気が済まねぇのか!?」
新八はいつもの如くツッコミをする。
そのあと咳払いをし、
「それよりも銀さん、お総ちゃん!
姉上が一緒に花見しないかって!!」
新八のその言葉に銀時と総は新八を見つめ目を輝かせた。