長編

□第三訓
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「今日未明、戌威星大使館に何者かによって爆発物が投げ込まれました。
警察はテロによる犯行とみて調査をしています」

世の中も物騒だなぁと新八はニュースを見ながら思う。

「あっ、新しい情報が入りました!
どうやら防犯カメラに犯人の顔が映っていたそうです」

ニュースキャスターの声を聞きながらお茶を飲む新八。
犯人の顔を見ようとテレビに再び目を向けた。
次の瞬間新八はお茶を吹き出した。

「ゴホッゲホッ」

「汚なっ!!新八くん汚なっ!!」

隣に座っていた総が新八と距離をとる。

「ちょ、だってあれ見てあれ!!」

「あれ?」

新八が指差したのはテレビ。
そこに映ってたのはこの万事屋のオーナーでもある銀時。

「銀時がテレビ出演!?録画しないと!」

「録画しちゃだめェェ!!
これ銀さんテロリスト扱いされちゃってるから!」

テロリスト?と首を傾げる総。
しかし、流れるニュースに耳を傾け理解したようだ。

「じゃあ銀時がこの大使館に爆発物を?ありえねぇ」

総を眉を寄せた。

「よし、新八くん。出かけよう」

「どこに!?」

ソファーから立ち上がる総に、新八は慌てて尋ねる。

「どこにって…銀時を探すんだよ。
銀時がテロするようなヤツじゃない。何かの間違いだから」

総が新八の腕を引っ張る。
強制的に立たされた新八は総の言葉に分かった、と頷き壁に立ててあった木刀を手に取る。

2人は万事屋から飛び出すように外へ出た。
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