短編

□愛らしいライバルよ、
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ワァァァと再び沸き上がる大歓声。

「銀時先輩…」

銀時は総をゆっくりと降ろす。

「…ごめんなさい。私のせいで…。折角一位だったのに」

申し訳なさそうに総が言うと銀時は、はぁ…とため息をついた。
頭に撫でられビクリと総の肩が揺れる。

「いいんだよ、お前は気にしなくて。俺が好きでやったことなんだから」

ニカッと笑ってやれば総は少し安心したように

「ありがとうございます…」

と小さな声で言った。

「すいません!放送部の花野です!取材してもよろしいでしょうか?」

総が落ち着いたころ、マイクを持った生徒とカメラを持った生徒が銀時と総の前に現れた。

「一位をとれなくてとても残念でしたね。今のお気持ちは?」

「うーん、まぁ、たまにはいいんじゃない。ね、総」

「え…、はぁ…」

「では、沖田選手が転んだ時、坂田選手が一位を捨てて真っ先に助けに入ったのは、やはり友情ですか?」

「友情っていうか…、いや、好きな人が転んだら助けるのは普通でしょ」

何の戸惑いもなくサラリと爆弾発言をした銀時。

「すすすす好きとは、あの、恋愛感情ですか!?」

「え?…あ、やべ。俺もしかしていけないこと言っちゃった感じ?」

顔を真っ赤にしながらマイクを向けてくる花野に銀時はポリポリと頭を掻く。

「まー、言っちゃったモンはしょうがないか。総」

銀時は何かを決心したように総に向き直る。
総は話の内容が分かってないのか頭にはてなを浮かべている。

「俺、お前のこと好きなんだけど」

「…え?」

瞬間、キャァァァァ、と甲高い声が巻き起こる。

「だから、俺は総のことが好きなの。もちろん恋愛感情ね」

にこりと銀時が笑えば総はカァァと顔を真っ赤にする。

「総、俺と付き合ってよ」

「…っ、それ今のタイミングで言うセリフですか…!」

総はぎゅっと銀時に抱きついた。
銀時も強く総を抱き締める。

そしてまたまた甲高い声が巻き起こった。
こうして、感動ある体育祭は終わり、銀時と総は校内一有名なカップルとなった。


その後、総に足を引っ掛けた選手は土方率いる風紀委員にフルボッコにされましたとさ。

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銀さん誕生日おめでとーう!

1日遅れとか言ってるけど書いてる途中で日にち変わってたww

体育の日に合わせて体育祭にしてみましたがどうだったでしょーか??

銀さん男前になったかなー…?
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