短編

□愛らしいライバルよ、
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パァン、パァンと、グランドにピストルの音が鳴り響いた。
ピストルと言っても、学校で使えるような安全なものだ。

10月10日。体育の日。
銀魂高校では、只今体育祭が行われていた。

「赤組行けぇぇぇ!!」

「青組ー!負けんなー!!」

「ちょ、緑組邪魔だ!!」

「はァ!?黄組こそ邪魔だボケェ!!」

「今だ白組走れェェ!!」

グランド中に様々な声援が飛び交う中、二人の少年少女は火花を散らしていた。

「銀時先輩、今年こそは負けませんよ」

「へぇ。言ってくれるじゃん!俺だって負けないよ」

火花を散らしていたのは銀魂高校2年の沖田総と3年の坂田銀時。

二人は少、中、高と、全ての学校が同じで所謂幼馴染みというやつだ。

何故、そんな二人が睨み合っているかというと
次の種目が選抜リレーだからだ。

選抜リレーは、各組の学年から男女2名ずつ足の速い人を選抜してリレーをするというものだ。

そこで、選抜リレーに選ばれた銀時と総。

この二人は昔から足が速く、よく二人で競い合っていたものだった。
その速さは他の人が追い付けない程のスピードで選抜リレーに抜擢されるのは当たり前と言ってもいいくらいだろう。

「よーし、じゃあこのリレーで負けた方はアイス奢りな」

「いいですよ。後で吠え面かいても知りませんからね」

ちなみに銀時は青組で総は赤組だ。

『次の競技は選抜リレーです。選抜リレーに出る人はグランドの中央まで集合して下さい』

そんなアナウンスが流れ、銀時と総は指示通りグランドの中央へ向かった。
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