短編

□青春してるんです!
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それは今日の朝の出来事。
高杉は珍しく普通に学校に登校していた。
高杉は遅刻が多いのだ。
授業の途中で登校してくることが日常だった。

しかし、前と比べるとまだマシな方だ。
前までは学校を無断欠席することがよくあり、学校へ来ても屋上や保健室でサボってばかりいた。

高杉がここまで真面目になったのはある人物がからだ。
ある人物とは高杉と同じクラスの沖田総悟。

沖田も高杉ほどではないが屋上でサボることがあり
たまたま同じ時間に屋上でサボっていた沖田と知り合ったのだ。

高杉は初めて沖田を見てその可愛さに一目惚れした。
そこから高杉の沖田に対するアピールが始まり、そして先日沖田に告白をした。

沖田は驚いてはいたが、俺も好きだった、と了承してくれてめでたく高杉と沖田は恋人となったのだ。

話しは戻るが、高杉が自分の教室に入るとダダダダと恋人の沖田が走ってきた。

抱きついてくるのか?そう思った高杉は嬉々と腕を広げて待っていたのだが、
次の瞬間ドゴッと頬を殴られたのだ。

殴り飛ばされた高杉は尻餅をつき何が起こったのか分からずに頭にはてなを浮かべる。

そして前には怒りに満ちた沖田。

「な、何怒ってんだよ沖田…」

思い当たる節がないわけでもないが、
殴られるほど怒らせるようなことをしただろうか。

「お前…自分で分かんねェのか…?」

やべぇ…本気で怒ってる。
高杉は身の危険を感じた。

「アンタ、また女といただろィ」

「あぁ…」

「浮気してんじゃねェか…」
高杉は顔は悪くない。
むしろイケてる方だ。
また、性格もクールでたまに(沖田限定で)見せる笑顔が女子生徒の間では人気だった。
つまりモテるのだ高杉は。
そして高杉は自分に近寄ってくる女子生徒の相手をわざわざしているのだ。
これは沖田にとって浮気での何ものでもなかった。

「浮気じゃねぇよ。あっちから突っかかってきたんだ」

浮気を認めない高杉にプチりと沖田の何かがキレた。

「女と一緒にいたら何がなんでも浮気なんでさァこの馬鹿杉!!中二病!!変態!!
もうアンタのことなんて知りやせん!!別れてやる!!」

「えっ、ちょ、沖田ァ!?」

教室から走って出ていく沖田。
高杉は追いかけた。
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