短編

□双子少女は悩む
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ピピピピと頭の横で目覚まし時計が音をたてる。

カーテンの隙間からは朝日がキラキラと光っている。

「うぅ…あと5分…」

寝返りをしながら少女、沖田総は言う。
再び眠りに入ろうとしたところで
誰かにベッドから蹴り落とされてしまった。

「なぁにがあと5分だ。ぶち殺されてェのか」

「いったぁぁ!!ちょっと!何でベッドから蹴り落とす必要があるの!?
あと勝手に部屋に入らないでって言ってるじゃん!」

総をベッドから蹴り落としたのは
総の双子の兄でもある沖田総悟。

「俺が何しようが俺の勝手だろィ」

「そういう問題じゃない!!
年頃の女の子の部屋に勝手に入るなんて礼儀がなってないんじゃないの!?」

「年頃の女の子って何だよ。
部屋にやらしいモンでも隠してんじゃねぇだろうな」

「そんなものあるわけないでしょ!このバカ兄貴!!」

「誰に向かってバカなんて言ってるんでィ。
お兄様って言えよクソ妹の分際で」

ギギギと睨み合う2人。
別にこれは珍しい風景ではない。
いつものよくある風景だ。
2人はふんっとそっぽを向いた。
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