短編

□猫は敵でした。
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(…ん?あれ、ここ…)

沖田はパチリと目を覚ます。
キョロキョロと周りを見るが、見覚えのない部屋だ。
沖田は今までのことを思い出す。

(桂を追いかけて屋根から落ちて気絶した…なんて格好悪すぎるだろ!!)

落ちたときに打った頭がまだ痛い。
すると、すっと障子が開かれた。
しかし、障子を開けた人物に沖田は驚愕する。

(桂ぁ!?)

そう、天敵でもある桂だったのだ。

(なんで桂が!?)

沖田は慌てるが、ここで自分を囮に使って真選組を誘き出すのではないかという考えを思う。

近づいてくる桂をキッと睨み、何か言ってやろうと口を開く。
しかし、沖田の口から出てきた言葉は、

「にゃー!!」

だった。

(……………………………………………え?)

「お、起きたのか。どうだ調子は?
路地裏で倒れてるお前を見つけてな、拾ってきたのだ」

沖田の頭を撫でながら言う桂。
沖田はポカンとするが、ある異様なことに気がつく。
桂が無駄にでかいのだ。
いや、桂だけではない。
周りのもの全てがでかいのだ。

そして沖田は近くにある鏡に写った自分の姿に再び驚愕する。

「にゃあぁぁぁぁぁ!?」
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