短編

□変態注意!
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8月2日木曜日。
昼食中に土方さんがこんなことを言ってきた。

「総悟、パンツ見せろ」

「…………は?」

私は驚いて食べようとしていたタコさんウインナーを落としてしまった。

「土方さんどうしたんですか?
ついに頭までマヨネーズに侵食されましたかおめでとうございます」

「いいからパンツよこせよ」

私の言葉を見事にスルーして恐ろしいことを真顔で言う土方さん。
しかも“見せろ”から“よこせ”にレベルアップしてるし。
見ろ、隣に座ってる山崎の驚いた顔。
あんぱん食いながらこれ以上ないくらい目と口を開けてやがる。

「なんかパソコンで知ったんだけどよ、
8月2日は82でパンツの日なんだってな」

知らねぇよそんなこと。
なんでそこで私のパンツが出てくるんだよ。

「だからいいだろ総悟?」


私のスカートに延びてくる土方さんの手。
何、こいつ本気!?
全身に鳥肌が立った。

「ちょ、土方さん!何しようとしてるんですか!!」

土方さんの手から逃れるために立ち上がる。

「いや、スカートめくろうと」

「誰かァァァ!!此処に変態がいるゥゥゥ!!」

助けを求めるように叫ぶが、ここは屋上でただ声が空に響くだけだ。

「別にいいだろ総悟、パンツくらい」

いつの間にか立ち上がっていた土方さんに腕を掴まれる。

「ギャアアァァア!!触んな土方コノヤロー!!」

「早くパンツよこせよ。出来ねぇだろ」

「あんた人のパンツで何する気ですか!?」

「何ってナニ…」

「わぁあああああ!!何も言うなァァァ!!」

本格的に危機を感じた。
私は腕を振り払い土方さんから逃げる。

「待ちやがれ!!」

やばいやばいやばい。
土方が追っかけてきやがったァァァ!!

「短けぇスカートで走ってんじゃねぇよ!!パンツが見
えるだろうが!
お前のパンツ見ていいのは俺だけなんだよ!!」

「パンツパンツ連呼すんな!!」

女の私が男の土方さんに勝てるわけがなくすぐに捕まってしまった。
このまま私はパンツ見られるのか!?それとも脱がされるのか!?
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