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□重石と神社と願い事
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何でこんな事になっちまったんだ。

騎士裁判会一級裁判員アザムは神社の階段の一番下の段に腰掛けて頭を抱えた。

「腰が上がらねぇ…」

呻くようにつぶやく。

アザムの体は階段の一番下の段にくっついてしまったかのように座った姿勢のまま腰だけを捕らえられてしまっているのである。

別に拘束具とか罠にかかったわけではない。

傍目から見ればただ階段に腰掛けているように見えるだけだ。

つまり、何か得体の知れないものがアザムを階段につなぎとめて動けなくしてしまったのであった。

「こら俺じゃなんともならんわ…」

ため息をついて鎧の収納から携帯を取り出す。

電話をかける先は相棒の陰陽師、一級裁判員アマゾメ。

しばらく呼び出し音が鳴ったあとに電話を取る音がする。

『もしもし』

「あ、アマゾメ〜。助けて〜」

『……何したんだ』

「動けなくなりました」

『は?』

受話器の向こうから間の抜けた声が聞こえた。
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