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□秘密裏の平和
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ある午前中のことである。
オプティマスプライム、バンブルビー、バルクヘッドの三人が偵察に行き、基地にはアーシーとラチェットが残っていた。
子どもたちは当然学校である。
ラチェットは黙々とモニター作業を続けている。
アーシーは基地の細々した物を片づけたり、軽く修理をしたりしながらも、なんとなく手持ち無沙汰だった。
単調な作業にも少し飽きが来始める。
小さくため息をついたときだった。
その時。
「アーシー」
ラチェットが呼びかけた。
思いがけず声をかけられたアーシーは少し驚いて振り向く。
「何?ラチェット」
アーシーの応えにラチェットは少し、眉をひそめて言った。
「そこに座って、右足を見せてくれ」
「?」
ラチェットの言葉をいまいち理解できないまま、アーシーは素直に近くのベンチに腰掛けて右足を出す。
ラチェットは膝をついてアーシーの右足を少し持ち上げ、スキャンをかける。
「やっぱり…」
「?」
ぽつりと呟いたラチェットの言葉にアーシーは首を傾げる。
そして、おもむろにラチェットが顔を上げて言った。
「右足の内部パーツに損傷が出ている」
「え?」
アーシーは自分の右足を見る。
確かにここの所動きが悪いと感じていたが、大して気にもしていなかった。
ラチェットが少し険しい顔をして言う。
「この前、ポーラリティガントレットの時に無茶しただろう?」
「?…あ。」
ポーラリティガントレットをバルクヘッドと回収しに行ってブレイクダウンとエアラクニッドと交戦したとき、バルクヘッドの手を借りて空中高く飛び、かなりの高度から岩場に落下するという戦い方をした。
その時、膝をついて着地したのが悪かったのだろう。
「少しの損傷が戦場の隙になるときだってあるんだ。きちんと自分のボディの異変はすぐに言ってくれないと…」
ぶつぶつ言いながらラチェットが工具を取り出す。