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□世界
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「ゆいちゃーーん!」


 
だるくてだるすぎる経済原論の講義を

半分寝ながら(半分起きてたんだ、偉くない?)受けて

もう家に帰りたいと

ひとりでだらだら廊下を歩いていたら。

 

「あ、チャニョルくん」


嫌々小難しい講義を受けて

精神状態がずたぼろな俺の前に天使。

 


天使が舞いおりた!

 


「なんか疲れてるねー大丈夫?」


くぅー


染みるぜ!

優しい笑顔が染み渡るぜ!


「なんとか....あはは」


 

 

クリスひょんが衝突事故を起こしてから。


衝突事故の相手の女の子が

あまりに気になって気になって

自分でも馬鹿だろうと思うくらい必死に探した。

 

「あ、ねぇ!そこの女の子!」

確かゆいちゃんにかけた初めての言葉はこれ。


我ながらナンパじみた台詞だと思うし

人の多い食堂だったからか

自分かしらと振り向く女の子も少なくなかった。


まあ、自分で言うのもなんだけど

もててるからさ。


駆け寄って声をかければ

女の子たちの叫びにきょとんと俺を見る女の子。


「パク・チャニョルくん?」


呟かれたまさかの自分の名前。


「うっうん!パク・チャニョルです!」


突然な展開に慌てて返事をすれば


「ツインタワー」


楽しげに女の子が言って
 

「身長何センチ?」
 

可愛らしいえくぼを称えた笑顔で俺を見上げた。

 

 

どこまで堕ちる予定で?
(きっと出逢ったあの瞬間から)

 
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