小さなお話
□僕の毎日
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「いい迷惑だわ」
僕を虫を見るような目で見た。
背中がぞくぞくして
正直
脈ありだと思った。
いつか君のものに
(でも罵られるのは嫌いじゃないです)
「ミンソク、それ全部持って」
「喜んで」
ゆいの隣まで走ると
「ちょっと。誰が隣歩いていいって言ったのよ」
睨まれて。
反射的に身体が悦ぶのが分かる。
あ、今日も
ゆいの瞳の奥が揺れた。
「ゆいさ、実は僕の事好きだろ」
その瞬間に
体が宙に浮いて。
「今日もキレ半端ないね」
あまりに見事で
込み上げてくる笑いを堪えながら
痛みさえも愛しいなんて思った。
→あとがき