小さなお話
□感じる体温
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あたしだって我慢してるんだから。
繋いでいる手を強く繋ぎ直す。
「もぅ」
ルハンはあたしを抱き締めて
風で冷えた耳に
温かい息がかかって。
冷えてるはずの体が
芯から燃えるように熱くなる。
「ゆいは本当可愛いな」
「からかわないでよ」
素直になれずに
口から出るのは可愛いげない台詞。
そんなあたしの心を
見透かしたかのように
今までにないくらい
甘い視線で
ルハンがあたしを見つめた。
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