小さなお話
□伝えて愛を
3ページ/4ページ
かちりとあたしを拘束していた枷が外れたみたいだった。
もうこの関係が壊れても知らない。
ジョンインが悪い。
自分に言い訳をしながら
ほぼ本能的に
ジョンインの頬に手を伸ばした。
ねぇ、あたしだけを見て
(こんなにもあなただけ)
あたしの手が
目的地であるジョンインの頬に到達する前に
「ゆい」
ジョンインによって拘束されて
ジョンインの手と絡む。
突然の出来事に目が点のあたし。
「ゆいのせいだからな」
ジョンインの呟きが聞こえて
唇と唇が重なった。
優しく離れた唇の感触と
「好きだ。」
甘く掠れた愛の告白を
あたしは忘れないでしょう。
→あとがき