小さなお話
□笑って恋する
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静寂に包まれた教室の中
向かい合った机に
黙々と雑用をこなす男女の姿。
大量のプリントから目線をはずすと
大好きなセフンくんの俯いた顔が見えて。
胸の奥がきゅんっとする。
「なんですって!?」
あたし運悪すぎでしょ。
よりによって
提出物に煩い先生の時に課題忘れるなんて。
先生を見ると
かなりご立腹のご様子。
先生に軽く睨まれながら
あぁ、逃げられそうにないななんて思った。
「罰として居残りで雑用「先生ー僕も忘れました」
嘘。
あたしの耳に狂いはないはず。
今きこえたのはセフンくんの声なはず。
「あら、セフンくんも?セフンくんはやらな「いいです、やりますよ先生」
態度を一変させた先生を怪訝そうに見た後に
確かにあたしを見て
優しく微笑んだ。
嘘つきな貴方
(机にそっと仕舞いこんだのは課題でしょ)