小さなお話
□AM2:30
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今日は来るかな?
そう思ってると必ず来るの。
気まぐれなお兄ちゃんが
深夜2時30分にあたしの部屋に。
あ、今時計の針が2時30分を指した。
あたしの中の目覚まし時計が鳴り響く。
まるで待機していたかのように
時間通りにとんとんっとノックされたドア。
「はーい」
そう返事をすると
「ゆい、入るよ」
「どうぞ、入って」
「おじゃましまーす」
笑顔で言いながら あたしのベッドに座るお兄ちゃん。
「こんな時間まで起きてたの?」
「ううん。ルハンお兄ちゃん来るかなって起きた」
嘘だけど。
本当は起きてお兄ちゃんが来るのずっと待ってた。
「そっか。ありがとな」
優しく撫でられて
おでこに静かに
唇が触れた。