小さなお話
□きみにこいしてる
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シャーペンが紙面をはしる音と
興味を示さない生徒達を必死に相手する先生の声。
今日も横を見ると
「はぁ。つくづく無防備な人」
それはそれは無防備なベッキョンの寝顔が窺える。
クラスの女子に観察されまくってる事
自覚してほしい。
思わず大きな溜め息を吐いた。
「ちょっと、ゆい」
黒板に顔を向けた直後
制服の裾が軽く引っ張られる。
え。
「僕の顔見ながら溜め息吐くとか傷つくんですけど」
可愛らしく頬を膨らませて
あたしを見ながら溜め息を吐いた。