□ああ、ああ、嗚呼、ああ
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「あっつーい」



夜の公園にひとり。



待ってる人はまだ来なくて



緩く風が吹いてるものの

生暖かいからむしろ暑い。


 

あーあついあつい。


運良くスカート穿いてきたからぱたぱたできるぞ。



穿いているスカートをぱたぱたすれば


「はい、すとっぷー」



大好きな声と共に


「っ冷た!」

「だろー、どうせ暑がってるだろうと思って」



頬に冷たい缶。


 


「ありがと、さすがそんぎゅ」

「ほら、おっぱは?」

「そんぎゅおっぱ(棒読み)」



あたしの答えに

目をさらに細くしてくすくす笑うそんぎゅ。



 

ずきん



この痛みと時を共にし始めてから

一体どれだけ経ったんだろう。



 

いくらあたしが想ってても

幼馴染みのそんぎゅには届かなくて



痛みにもすっかり慣れた。



 

「で、話ってな「その前に」



呼び出された訳を聞こうとしたら


さらっと遮られた。



 

「その手、駄目」

「ん?」



そんぎゅの視線の先には

スカートの裾を今だに握っていたあたしの片手。



「え?」

「だーかーらー」



意図が汲み取れなくて首をかしげるあたしの手を

焦れったそうに握った。

 



え、

えぇ!!!


 


何この嬉しい展開!!←



どうしたらいいものかとそんぎゅを見ると

きりりとした瞳があたしを射抜く。



 
「スカートなんてぱたぱたして誰か見てたらどうすんの」



また、ずきん。

 



 

ふるえるまぶたが願うもの
(手に入らないなら思わせ振りなんていらない)

 



「そんぎゅには関係ない」



自分から出た声があまりに冷たくて驚いた。


そんぎゅはそんなあたしを見て


 


「俺が困るの、見られたら」


あたしの手をぎゅっとする。



なんでそんぎゅが困るのよ


 


頭の中がはてなマークでいっぱいのあたし。


「だからさ」



そんぎゅの声が鼓膜を揺らしたかと思ったら


「っそんぎゅ!」


目の前にそんぎゅの胸板。

 



「ゆいが好きだから見せたくない」



 


そう言ったそんぎゅの耳は紅かった。



 

(あっあたしも好き!)
(知ってるよ)
(なっ!)



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ぎゅが幼馴染みだったら....((hshs

缶の中身はなんだったのかはあなた次第です←


            title 休憩
 




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