蒼の死神

□第十七幕
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「グリーン………?」

 アスナの呟きにキリトが答える。

「アスナ。そいt『あー、自分が殺りましたよ。この辺にいた方々。』

 キリトの声に被さるように、死神は言った。

「いや、おま「どうやって?」

 またもやキリトの声に被さるようにアスナがいう。

 キリトは若干心に傷を負った。

『さぁ? 自分、急いでるんで。さっさと帰らせてもらえませんかね?』

「そう簡単に帰すわけには行かないわ。」

 アスナはそう言うとメニューを呼び出して、死神にデュエルを申し込む。

『………はぁ。』

 死神は《デュエルを申し込まれました。決闘しますか?》というウィンドウの、NOに触れた。

 当然、アスナの顔は、折角の美人が台無しに。

 仁王像のような顔になっていた。
 
『そんなことしなくても、もっと簡単に自分に攻撃できますよ。』

 そう言うと死神はアスナの横腹を蹴った。

 キリトは、あの筋力パラメーターを持つ奴だから、相当な量の体力を削ってしまうんじゃないか、と思ったが、アスナの体力はわずかに減っただけだ。

 どうやら上手く力をセーブしたようだ。

 しかし、アスナに攻撃したことで、死神のカーソルは、犯罪者を示すオレンジ色に変わっている。

『これなら、心置き無く戦える。』

 死神は短剣をまた手の上で放り投げた。

「私を舐めてるの?」

 アスナの問いかけの答えは、短い笑い声だった。

 アスナはそれが癪に触ったようで、腰のレイピアを抜くと、死神目掛けて攻撃を始めた。

 確か、かなり上位技だ。

 それを死神は軽い足取りで避ける。

 しかし。

「やっ!!」

 アスナの短い掛け声と共に放たれた最後の一閃に反応できなかったようで、左手に持った短剣が宙に舞う。

『………』

 流石に余裕かましては居られないと思ったのか、死神はアスナの腹部を短剣で切り裂いた。

 アスナの体力が、5分の1ほどガクンと下がった。

「!!」

 アスナが目を見開く。

 それは、キリトも同じであった。

 自分と同じくらいのレベルのアスナの体力をも、さっきクラディールを死に至らせたときの勢いで減らせることができるのだ。

 こいつの討伐グループみたいなのも、ラフコフの時みたいに組まれるのだろうか………?

 組まれるのなら、全員殺されてしまいそうだ。
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