蒼の死神

□第四幕
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「あなたたち、何で一緒にいたの?」

 つかの間の雑談タイム。

 アスナがキリトとメアにそう切り出した。

「あー、それはだなぁ。メアが無理y―――」

「協力プレイしてるの。」

 キリトの言うことに無理矢理重ねながらメアは言った。

 キリトは「協力の欠片も無かったじゃねーか………」みたいな顔をしているが、あえて無視。

「へ、へぇ………。そう、なんだ。」

 アスナが少し引き気味にそう言った。

「いつまで組むの?」

「さぁ?」

 アスナの言葉にメアは間髪開けずに言いはなつ。

「今日だけじゃないのか………。」

 その言葉を聞いてか、メアのとなりに座っていたキリトがそう呟いた。

 メアはそんなキリトを横目に、アスナに提案した。

「キリト君が私と組むのは嫌そうなので、アスナさん、この人と組んであげてください。」


「え、えと。」

「はぁ!?何言ってんだよメアっ!」

 戸惑うアスナと怒るキリトに溜め息をつきながら、メアは自分のコップに注がれたお茶を一口。

「何なんですかねキリト君。
 何か不満でも?」

「いや、不満って訳じゃぁ無いんだが。
 それは、その……アスナに悪いじゃん」

「わ、私は構わないけど。」

「アスナ!?」

 アスナが顔をつんと二人から背け、言う。

「貴方が噂ほど強い人なのか確かめたいし。
 攻略組の責任者としてね。
 それと、今週のラッキーカラー黒だし。」

「だ、そうですよ?」

「お前は五月蝿いっ!」

 キリトがメアの言葉に憤慨する。

 そして、気を落ち着けると、衝撃的な事を言った。

「せ、せめてメアも一緒にしてくれないか?」

「はぁ?やだよメンドクサイ。」

 メアが本気で嫌な顔を作ると、キリトはまた怒った。

「なんだよっ!朝、無理矢理パーティー組ませたくせに、なんなんだよっ!!!」

「………五月蝿いなぁ。
 端から見れば、アスナ様とデートだぞ?
 嬉しくないのか?え?」

「う………」

 キリトが言葉につまる。

 アスナは俯いて顔を紅くしていた。

 メアは、もしそうなると、この二人が誰かとであったときにややこしい事態を巻き込むかも、と考え、キリトに助け船を出す。

「まぁ、別に行ってやっても良いですけど?」

「あ、ああ。頼むぞ。」

 アスナも少し躊躇いながら了承すると、三人は翌日の9時に73層の転移門の前に集合することを決めた。
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