暁の世界


□暁の王子
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「…!…つき!」

煩いな…、もう少し寝かしてくれよ…。

「暁!起きろ!」
「ってぇ!何だよさっきから!」

頭を辞書の角で殴られて少しズキズキと痛み、眠りを妨げられ怒りで思わず体を起こして殴ってきた奴を睨み付ける。

「あ゙?お前今何時だと思ってんだよ、放課後だぞゴラ」
金髪でいかにも爽やか王子様な感じの先生らしき青年が見下す。
身長差もあるかもしれない、だがそれがさらに苛立たせたのかすこし拗ねたように眉を寄せる。
「うるさいなー、ベンキョーとか嫌いだし」
ふわ、と欠伸をしながらポキポキと軽く背中をしならせる。赤毛の髪の毛がふわふわと揺れ、首を降って眠気を覚まそうとしているのがわかる。
そんな脱力した少年、旺士に金髪青年の先生、二階堂がはあとため息を吐く。
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