復活

□大好きです
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俺にはつい最近、大好きな恋人が出来ました。

「ふあ、やばい。遅れる…!」

彼の名前は沢田綱吉。
平凡かつ平凡の彼。だが実は次期マフィアのドンボスなのだ。
顔は中性、いやむしろ可愛らしい女の子で目は大きく小さな鼻もまた可愛らしくプルプル震える唇はリップでも塗ったように艶やか。重力に逆らって跳ねた蜂蜜色の髪も触れば意外と柔らかかったりする。
頭はまあそれなりに弱く運動神経もダメダメ。そんな何もかもが駄目な彼を皆は「駄目ツナ」と称じて苛めていた。しかし彼は優しいので気にしないわけで、男女問わずそういう目で人気があったりする。
天然皆ホイホイなのだ。

「今日はあの人と約束あったのにー、俺の馬鹿ー」
涙目になりながら走る姿はそりゃ周りにいる人は鼻血ものになる。道行く人は血を見てしまうだろう。

「綱吉…」
「あ…っ!」
頭上からふと声がし、上を見上げる。そこに居たのは自分が一番会いたかった人で。
「雲雀さん…!」
ぱあっと花が咲き誇りそうなぐらいに笑顔になり愛しい人の名前を呼ぶ。
「綱吉、おはよう」
彼、雲雀恭弥。並盛中学の最凶の風紀委員長。黒を基準に学ラン、真っ黒な髪の毛、つり上がった目に整い過ぎた顔つき。そして孤高の浮き雲で群れを嫌い一人を好む、一匹狼で戦いが大好きな彼も、沢田綱吉に魅了された一人でもある。

「はい、雲雀さん。おはようございます!」
へへーと笑い乍頬を赤らめ挨拶する。雲雀に無暗に挨拶出来る奴など綱吉たった一人しかいないのだ。

「よしよし。今日はまた遅いね、遅刻かい?」
「うあ、あの・・・その・・・。・・・は、はい・・・」
雲雀が愛しそうに撫でるも緩く微笑み遅刻の理由を聞く。綱吉は言い訳しようと思ったが何も思いつかず、正直に答えた。
「そ、ならいいんだ。遅いから心配したじゃないか。ほら、早く応接室に行こうか…」
雲雀らしくない笑顔を向け綱吉の小さな手を取ると赤くなりながらも頷き一緒に応接室まで歩いて行く。

「さ、入ってよ」

と雲雀は応接室にあるソファへと手をかざし微笑む。
その笑顔だけで誰でも落とせそうな美貌で笑顔で、自分だけにと思うと笑いが止まらなくなる。

「綱吉?何でにやにやしてるの?」
心配そうに傾げ乍頭を撫でる雲雀を見てはっと我にかえる。

「す、すいません。その・・・嬉しいなって思いまして…」

若干頬を赤らめれば俯きがちに指をモジモジさせる。そんな恥じらってる態度も可愛らしくて堪らないだろう雲雀はふ、と笑いを込めて優しく微笑みかける。

「可愛いね、綱吉は。僕だって嬉しいよ?君と恋人になれるなんて、夢のようだ」

綱吉の隣に座り優しく微笑み壊れ物を扱うように頭を撫でてやる。

「お、俺も嬉しいです。雲雀さんと恋人同士なんて、リボーンに騙されてるような感じです・・・」
「くす、大丈夫。騙されてなんかいないよ?現に僕は君が何よりも誰よりも好きだしね」

くすくすと笑い乍綱吉の髪に軽く口付けし、微笑む。
周りからすればバカップル以外何もない光景。
さらにそんな雲雀に見惚れる綱吉、二人の雰囲気は甘ったるいピンクのオーラを放ちまくっている。

「ね、綱吉・・・」
「はい?」

綱吉の名前を呼び掛けそれに応じた綱吉に顔を近づける。

「あ、や…!」

急に近づけられびっくりしたのか雲雀のしっかりした胸板を押し退ける。軽い拒絶だったが、雲雀には重い拒絶だった。

「・・・そう、嫌、だったのかい?」

悲しそうに目を伏せ拳に力を入れる。入れすぎて手から血が滲みだしてるが構わず握りしめた。

「ち、違います!俺、そんなんじゃなくて…」

そんな悲しそうな雲雀の気持ちが伝わってしまったのか、鈍い綱吉でもやっぱりわかってしまい。
慌てていいよどむ。

「何が違うのさ、イヤなら、もうしないよ…」

ふら、と立ち上がり応接室から出ようとする。今にも泣きそうな雲雀を見てますます慌てる。
「待って下さい!雲雀さん!」

雲雀の背中を見つめ乍必死に叫ぶ。涙目になり乍も叫び。

「・・・」

雲雀は聞きたくないのか聞く耳持たずにドアに手をかける。
それを見て焦った綱吉はソファから体を浮かし走ろうとする。が、ドジな彼の事。傍にあった高そうな品のよいテーブルの脚に自分の足を引っ掻けてしまい大転倒。鼻をぶつけさらに涙があふれでる。

「綱吉!?」

それに気づいた雲雀が急いで駆けつける。大丈夫?と言うように手を差し出し心配そうに見つめる。泣き乍手を払いのけ思いきり雲雀の胸に抱きつく。

「つ、綱吉…!?」

若干赤くなり乍抱き締め返すか迷い指をワキワキと動かすも抱くに抱けない。理性と本能の狭間に立たされた雲雀に気づかずにキッと雲雀を上目遣いで睨む。涙目で。

「雲雀さんのバカ!どうして話を聞いてくれないんですか!」
「綱…吉…?」

半分キョトンと驚き乍もままだ触れるか触れないか指を迷わす。

「キスしたくないわけありません!もっとしたいに決まってます!」
「っ、なら何故僕を拒んだの」

言葉と行動が反対の事をしている綱吉に少し苛立ち乍聞き返し

「急にされたら驚きますよ!ファーストキスの時はもっと雰囲気が欲しいんです!」

むと膨れ赤くなり乍言い返し、雲雀をじっと見つめる。理由があまりにも可愛らしい綱吉らしくて笑いが込み上げる。

「ふ、ふふ」
「何ですか!」

口を抑え俯き乍笑う雲雀に慌て乍威勢よく聞き返す。

「くす、何だ。可愛いね、綱吉は。あと、我儘だ」
「・・・、我儘は、嫌ですか…?」
「いいや?頼られないよりは好きだよ。応えたくなる」

くすくすと笑い乍綱吉の額に軽くキスして抱き締める。



さあもう怖くないよ、僕の可愛い綱吉。



「じゃあ、キス・・・して下さい・・・」
「ふふ、勿論。僕の可愛い可愛い綱吉・・・」


ゆっくりとお互い顔を近づけ合い、柔らかい唇が重なり合う。
角度を変え乍も優しく、甘い口付け。



癖になるような甘い甘い…




















僕だけの、我儘なお姫様…。

























〜fen〜









いや、全く意味がわかりませんでしたね。


後半ぐだくだでしたしね!笑





まあ甘いバカップルが出来てよかったです。




これにて、また。

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