人魚姫
□01
1ページ/7ページ
「ぅわ〜ん!誰かぁ〜!お父様〜!お兄様〜!お姉様〜!ぅわ〜ん!」
しらほしの泣き声が聞こえる。
重たい瞼を開けば、眩しい光に思わず目を細める。
「ん〜!よく寝た…ってお前誰だよ!?」
麦わら帽子を被った笑顔が似合う少年がそこにいた。
「ん?もう一人、人魚がいたのか!?こいつに比べたら小せェな〜」
「うるさい!気にしてるんだから…ってなに可愛い妹を泣かしてんのよ!」
「ぅわ〜ん!お姉様〜!!」
「ぅわー!もうなんなんだよ!!お前!!」
「逆ギレかよ!!」
「おれなんもしてねェよ…」
「しらほしは中々泣きやまないからね〜」
ヒュルヒュルヒュルヒュル…
するとどこからかオノが私達に向かって飛んできた。
麦わらを被った少年がそのオノを止めた。
ヒュルヒュルヒュルヒュル…
もうひとつオノが飛んできたけど、私が覇王色の覇気を使って止めた。
「デッケン…結婚はしねェって言ってんのに…」
「なんでオノが…どっから飛んできた!?」
「あ…誰か来る!隠れてキミ!!」
しらほしが麦わら帽子を被った少年を大きな
手で隠した。
「ご無事でありますか?どこかお怪我は?」
「レディの部屋よ!ノックくらいしなさい!!」
「すみません○○ほし姫様…」
「しらほし姫様の泣き声が聞こえたもので…」
「ご心配をおかけしました。少し悪い夢を見てしまったようで」
大臣はほっとした表情をした。