人魚姫
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するとモネは冷たい雪で覆われた地面に潜った。
○○は殺気を放ちながら、風を器用に剣のように変形し、ナミの方へと走り出した。
ゾロも同じように、剣を構え、恐い顔をして走り出した。
「!?、待って待って待って!ちょっと待ってよ!なんであんた等がこっちくんのよ!」
「ぎゃああああ!やめろナミ!おれを盾に使うな!!」
ナミはチョッパーで自分を守っている。
2人は慌てる、血相を変えた2人がこちらに走ってきているから…。
ガキィン!!
「あ…」
ナミを狙って回り込んでいたモネを止める○○とゾロ。
「残念」
「弱ェ奴から狙おうってか!!」
「卑怯ね…」
○○とゾロがモネを止めているその後ろで、気候棒を構えるナミ。
「そこどきなさいよ!!ヒートボール!」
「きゃあああ!!」
ナミのヒートボールがモネに直撃して、真っ白な羽が溶けた。
「やっぱり熱は効くのね!もうついてこないでちょうだい!」
気候棒を振りながら出口へ向かうナミ。
やるときはやる、美人航海士に○○は少し関心した。
「“泥棒猫”1600万ベリー……」
再びモネは姿を消した。
「あ!また雪になりやがった!○○、風の力でなんとか出来ねェのか!?」
「戦う気ないのね……、風はそんなに万能じゃないの」
すると、部屋の出口が真っ白で冷たい雪の壁によって塞がれてしまった。
「ええ!?」
「出口が!!」
「なんて事!!」
「雪壁」
さらにナミを捕まえようと雪がナミの体に纏わり着いた。
「ナミ!!」
「冷たくて…う、動けない」
「ぎゃぁああああ!」
ナミに完全に纏わり着いた雪。
チョッパーに醜悪な雪像化したモネが大きな牙で襲いかかろうとしている。
その姿は化け物そのもの、醜かった。
「またあっちか!!」
ゾロは吹雪によって、ナミ達の方へ行けない。
○○は風になり、ナミ達の方へと近づいた。
「そんなこと出来たのかよっ!!」
「言ってなかった?」
ゾロのツッコミに○○は美しい微笑みで返した。
ゾロにはその笑顔は黒く見えた。
「HEAT WIND(熱い風)」
○○は80度もの熱風をモネに浴びせ、なんとかナミ達を救出した。
「きゃああ!」
「こ、恐かったぞ…」
「これは大変…あの子達はマスターの貴重な実験体…。
私の使命は“シーザーとその実験を護ること”モチャを逆らうよう…そそのかしたのは貴方かしら?
もちろん○○、あなたも実験体の1人よ…。」
「確かに、私は実験し甲斐がありそうね、させないけど」
「何だと!?あの子達は自分達の意思で助けを求めてきたんだ!!」
チョッパーがモネに反論する。
「そこをどけ!!」
ゾロが雪壁を破壊した。
大きな音と共に崩れ落ちる壁。
「今の内にあいつ等を追え!」
ナミ、チョッパー、ロビンが部屋から出て行く。
「○○も行け!」
「駄目よ、私が行かせないわ」
モネは○○に向かって攻撃をしかける。
「雪剣刀肌」
モネは羽を刃状に変化させた。
○○の頬を掠り、血が出た。
「悪魔の実ではないのね…?」
「ええ、違う」
そしてモネはゾロに攻撃を仕掛けた。
でもゾロは受けるだけ。攻撃はしない。
「ゾロ?攻撃しないの!?」
「優しいのね、あなたに勝てるだなんて思ってなかったけど…これならそうでもないかも知れないわね?」
ペロリと可愛く舌を出すモネ。
攻撃を仕掛けないゾロに○○は不思議に思うしかなかった。