黒子のバスケ BL

□俺とおまえのはじまり
1ページ/1ページ




思えば、もう何年も前からこうだったかもしれない。


俺と、おまえ。


「真太郎は反応が面白いよ」

「うるさい、遊ぶな」

「ん?なに?聞こえなかったんだけど」

「・・はぁ・・・。」



ーーーーーーー俺とおまえのはじまり





これは、俺らがまだ園児だったころ。



「なぁ、しんたろー」

「なんだ」

「おまえ、ちゅー、って知ってる?」

「?!い、いきなりなんなのだよっ」

「その顔は知ってるんだね?」

「・・・・ちょ、ちょっとだけだ」


赤い髪のこいつは、おれにたまにこういうことを言ってくる。

かなり厄介なやつだったと思う。




「一回、どんなのかやってみない?」

「はぁ?!」

「ちゅー、って甘いらしいよ?・・・・」


ずいずいと近づいてくる赤司。


とうとう壁にきて、俺は逃げられなくなった。


「だいじょーぶ、ちょっとだけだし」

「・・・せんせーに見つかったらどーするんだ」

「それは・・・・しらないけど。しんたろーがどうにかしてくれる」

「無理なのだよ・・・んっ・・・」



チュ・・・



「・・・ぷはっ・・・あれー、そんなに甘い味しなかったけど」

「・・・・・・・・・。」



「そうだ、ねー、だいきぃ」

「あ?なんだよ」

そう言って青峰のところへ去る。


「だいき、ちゅー、ぜんぜん甘くないんだけど」

「あ?んなもんおっきくなんねぇとわかんないんだよ」

「へぇ、そうなのか」



ずいぶんませたことを言う園児だ。


俺はぬれた唇を服でぬぐい、立ち上がる。



「あ、しんたろー」

「なんだ」

「またやらせてよ」

「嫌だ」

「って言ってもきかない」

「・・・・・・。」




今思えば、これが原因だったと思う。




そんなことした赤司は今、現在




俺の顔から3センチの距離にいる。











END







[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ