好きな人の幸せが私の幸せ
□秘密共有者
2ページ/3ページ
「おはよう」
隣から声がした
「灰原か…
あぁ、おはよ」
声の主は灰原哀。
密かに想いも寄せていたり
「江戸川君、」
「あ?」
「解毒剤の試作品、できたけど飲む?」
そう言って薄オレンジ色のランドセルから小瓶を取り出した
学校に持ってくんなよ…
「サンキュ」
俺はニッコリと笑い、渡された小瓶を眺めた
中には錠剤が2粒
「前にも言ったけれど、あまり服用しないこと。
分かったかしら?」
「あ、あぁ…」
キーンコーン
カーンコーン…
着席を促す予鈴が学校に響いた