突端相思寄話

□素直
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銀土 甘

-----素直


「なぁ銀時…
お前が俺を好きになったのは
いつだ?」

何で俺はこんな質問した?

「そんなの覚えてない
気付いたら好きだった
十四郎は?」

「俺も覚えてない」

気付けばお前を
気にしていて…

こんな事考えてんのは
寒さで頭
可笑しくなったからだな…

いつもはお前に対して
素直になれなくて

ツンデレだと銀時は言って
俺のことからかうから…

「…銀時」

たまには少し俺も素直に
なってみようと思った

「ん?どうしたの?」

「俺」

思い立ったら吉日だろ?

「お前の髪も目も
馬鹿な所も
人思いで優しい所も
全部好きだ」

「え?どうしたの?いきなり」

「銀時は俺のこと
そ、その…
好きか?」

俺も人間だから
不安になることだってある

あー
今、顔真っ赤なんだろうな…

「十四郎可愛い…」

そう言って銀時は
俺を抱き寄せて
耳元で囁いた

「俺も好きだよ
十四郎の髪も目も
意地っ張りな所も
仲間思いな所も
全部好き
大好き」

俺はいつもお前を一番に
できないから…

それは銀時も同じだろ?

「うっ、ぐすっ」

あー
泣けてきた
花粉の時期だもんな…

泣き出した俺を見て
銀時は困ったような
顔で俺の顔を
覗いてきた

「何?今日の十四郎
何か可笑しいよ
怖い夢でも見たの?」

首を横に振ったら
笑って俺の涙を
手の甲で拭ってくれた

「まだ止まらない?」

色んな感情混じって
止まんなくなったぞォ

どうした俺ェ
涙腺壊れたか?

それだけは嫌だ…

「十四郎…。」

ん?なんだ?

…チュッ

「ん!!」

意味分からん
俺泣いてる最中だぞ

「いきなり何しやがる」

「はは、いつもの十四郎だ」

知らんが涙止まったな

「馬鹿」

「そんな馬鹿が
好きなんだろ?」

まったく…

俺ァ素直になったり
泣いたり可笑しいぞ

「俺ね
十四郎に会えて良かった
今もこうして
俺の隣に居てくれて…
本当幸せなんだわ」


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