突端相思寄話

□想い出作り
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しばらく待つと
プリクラが出てきた。

俺はそのプリクラを持って
さっき買った服屋の
袋の中に入れた。

「俺が家で切るから!!」

「了解。」

そこでどうして俺の頭を
撫でんだ?

「ここ予想外に
暑いな…。
早くアイス食べに行こ!!」

何でそんなテンション
高いんだか。
俺は疲れたぞ…。
それからアイスを食べて
俺達は家に帰った。

男子の買い物は女子に比べて
早く終わるもので。

銀時は俺の家に
寄って行くと言って
俺の家にいるわけだが。

「ね。プリクラ
俺の分頂戴?」

「あ、あぁ。」

銀時が俺ん家の
テレビ見てる間に
ハサミで二つに切ったが。
正直渡したくない。

「あ、十四郎!!
テレビ見て!!
マヨ特集やってる!!」

と言われテレビを見たら

「GET〜!!」

一本(枚)取られた…。

「ん?…あ。」

「おい!!見るな!!」

そこには黒ペンで書かれた
「ずっと好きだ。」
の文字。

「わぁ!!」

「うっ。」

泣いていいですか。
もう泣きます。
恥ずかしくて死にそうです。

「可愛い。十四郎。」

下向く俺を
ぎゅーっと力いっぱい
(苦しいくらい)にハグして

「俺達付き合って
もうすぐ一年だろ?
なのにプリクラとかも
撮ったことないし、
普通のカップルみたいなこと
全然してないからさ。」

って耳元で囁いて

「だからこれから
沢山想い出作ろうな。」

と耳たぶにキスを一つ。
恥ずかしくて死ぬ。
大丈夫か、俺…。

「ん。」

小さい声で返事したら

「ありがとう。
十四郎、大好き。」

ってまた耳元で。

俺が耳弱いのを
知っていてこんなこと
するのだから、ズルい。

「俺だって、好きだ。」

うん。
恥ずかしい。


これからでも
遅くない
俺達の想い出作り。
だってずっと
好きだから。

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