短編


□雨の日に
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※オチが思いつかなく途中で終わります













『隼人君〜…』


「うっ…わ…きょん!?」


一瞬、まじでサダコかと勘違いするくらい乱れた女がドアの前には立っていた。



今日は夕方から突然の大雨だった。俺は帰宅部だから早く家にいたから全く問題なかったが…





『帰ってたら雨降ってきて、獄寺ん家目の前だったから…避難してきた…』


「そ…そのようだな。待て、タオル持ってきてやる。」





きょんは高校のクラスメイトで…好きな奴だったりする。




やべ、新しいタオルねーや。


「おれが使ったことあるやつで平気か?」


『うん全然…くしゅっ』


タオルを渡すけど、制服までぐしょぐしょですげぇ震えて寒そうだ。


「おい、シャワー浴びるか?その間に服干しといてやっからさ。」


『え…いいの…?』


「仕方ねーだろ…」





『じゃあシャワー借りたい…


あ、猫ちゃんだ…』


にょおん♪


何時の間に来たのか、きょんの足に絡まりついている。



「あ、瓜!!」


『瓜ちゃんって言うの?よしよし。』


瓜は俺には引っ掻くが基本可愛い女には何もしねぇ。きっとこいつは男だ。






『じゃあお願いします。』


きょんは寒そうにしながら上着を脱いで俺に服を渡した。



「他のはお前が風呂入ったら俺が取りに行ってやるよ。おら、風邪ひくから早く行け。」



『うん、ありがと。


あ、し…下着は…濡れてないから大丈夫。』


「えっ…あ…ぉぅ。」 


そ…そういや下着とか考えてなかった。浅はかだったな…。



そして恥ずかしそうな顔をしながら、いそいそときょんは風呂場へ入って行った。





「にょおーん!」


「瓜、どうした?」


「にょっにょおん!!」


瓜はバリバリと冷蔵庫を引っ掻き出した。


『あぁ、魚か?わり…今魚ねぇんだ。我慢しろな。』


「にょおん…」


あからさまに不満な顔をして瓜は俺を睨んできた。





バタン   ジャー…



シャワーの音が聞こえ出す。


瓜のワガママはいつものことだから無視して、俺は きょんの濡れた服を取りに行った。


「きょん服取るぞー。
あと着替えも置いとくな。」


濡れた服を拾い上げる。


『あっ、うん!ありがとう!』





風呂のぼやけたような白いドアの向こうからきょんの声。
ドアに透けてぼやっと見える肌色の体のラインにドキッとする。


俺としたことがそれに見入ってしまってたらしい。





『え…と…、獄寺君どうかした?』


「えっ…あ…


いや!わりぃ!ゆっくりでいいからな!!」




はっと我に返って洗面所を後にする。
なにやってんだ俺…


風当たりがいいところに服を干して、ソファにダイブした。



「あー…ぁ…」



家でふたりきり。(瓜はいるが)


きょんは風呂。



どうすっか。


この状況で落ち着くのは不可能だ。



「ああぁ…ぁー…」


クッションに顔を埋めて、
胸の動悸を抑えようと試みた。



「すー…

はー…

…ふぅ。」



お。

なんかいい感じじゃないかこれは。

胸の動悸が収まってきた…





バリバリバリバリ




「すー…

はぁ…」



いいか隼人、心を無にするのだ。




バリバリバリバリ



「ん?」



…さっきからなんの音だ?




バリッビリィッ



ばっ…顔を上げて、目にうつったもんに言葉を失った。



「ぁ…あ…おまっ…」



それは…



「瓜ぃいいいい!?!?!?」



「にょおおおおおおーん♪」



バリバリバリバリバリバリッ




瓜がさっきからバリバリにしていたのは。




掛けて置いたきょんの服だった。




淡いワンピース。だったのに。



「ばばば馬鹿野郎!!きょんの服だぞ!?瓜!!?」



瓜から必死にワンピースを取り返すが、
俺が手にしたのはほんの一部分。


随分とバラバラになってしまったものだ。

既にただの布の残骸。



「や…やべぇ…」


さっきの動悸は、違う動悸へと
変わってしまっていた。



『ご…くでら君?お風呂ありがとう。』


「…っ!!!!」



その時突然右側からきょんの声。
いつのまに風呂を出たのか。
まだ言い訳を考えてない!



…どんな顔をしてるだろうか。
怒ってるよな…絶対。
怖くてそっちを見れない。




『あの…それ私の服…?』


「あ…あぁ…」


ここは…謝るしかねぇ…


嫌われる。

怒られる。


絶対…。





「悪りぃ…目を離した隙に瓜の
野郎が…」



にょおーん♪




にょおんじゃねぇんだよ…



頭を思い切り下げた。

人に頭を下げるなんてのは10代目以外久々だ。




「だから本当に悪…」



『あらっ!瓜ちゃん!!ダメでしょ〜?』



「は…」



獄寺が決死の顔で謝っているのに、
その横を通り過ぎ、瓜に飛びついてわしゃわしゃとした。



「にょおん…」



『…でもでも!可愛いから許してあげるーっ♪』


にょおん〜♪



だからにょおんじゃねぇ!!!
何故怒らないきょん!?
しかもこの俺がちゃんと謝ってるのにスルーとは!!


煮え切らなくて文句を言おうと振り返った…



が…


「は…?」



衝撃的なものが目にうつった。



「きょん…な…なんだその格好は…」


『え?あ…あのね、獄寺君のズボンずり落ちちゃって履けなかったの。あはは。』



あははじゃねぇよ!
俺の大きめのセーターがかろうじて下着を隠している状況。


「は…っ…ハレンチだろ馬鹿!下をはけ!」


『だからはけなくて…』


「いいいいから履けって!」



『きゃっ…』


ドスン



ズボンをきょんに渡そうと勢い余ってしまった獄寺は、
きょんをフローリングに押し倒してしまった。





相手の呼吸が分かるほどの至近距離。


「あ…」


『ご…獄寺くん…!』








なんとココで終わりです
ごめんなさい( T_T)

前から書いてて一向に進まないので諦めました。

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