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□White Merry Christmas!
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街は至る所クリスマスムード。
キラキラと眩しいイルミネーションが街を彩り、吐く息は闇夜に比べて真っ白だ。

ホントはWCもあるし、クリスマスなんてやってる暇なんかない。それに加えて俺はモデルの仕事もあるからこの時期は超大忙し。

それでも少しでもいいから青峰っちとの時間を作りたくて、モデルの仕事が終わってからダッシュで待ち合わせの場所に向かう。

「青峰っちー!」
「おせぇよ黄瀬!」

でも服も何がいいかうんうん悩んで気がついたらもう待ち合わせの時間で。せっかくのクリスマスデートだ。格好良く決めたいでしょ?

待ち合わせの場所に立っていた青峰っちはやっぱり格好良くて、冷たい風で冷えていた頬も暖かくなる。

「行くぞ」

差し出された手を躊躇いもなく握れば、強引に引っ張られてそのみ青峰っちのジャケットのポケットの中に突っ込まれる。
そのまま手を恋人繋ぎで繋がれて暖かくて大きな手に顔が緩んだ。
何より青峰っちの顔がそっぽ向いていたから照れてるのがわかってにやけたのもあるんだけど。

離れないようにくっ付いて歩けばキラキラ光るもみの木が街を照らしていた。

「青峰っち見て見てクリスマスツリー!」
「おぉっでけーな」
「イルミネーション綺麗ッスねー!!っあ、黄色と赤色だ!俺と赤司っちみたい」

赤は火神っちの印象もあるけど、真っ赤に光るそれは赤司っちを連想させた。黄色は勿論俺しかいないっしょ!

数秒見上げていると色が変わっていく。

「あ今度は緑色になったッス!緑間っち!」

木が濃い緑色だからあんまり目立たない…、と言うわけではなく、全体的に大人しい印象になった。

クリスマスツリーを見上げていたけどチラッと青峰っちを見れば、またポケット繋いだ手を強引に引き、身体が触れる位に引き寄せられる。
素早く顎を上げられ唇を重ねられて、触れるだけのキスをした。

「え、んっ」
「お前は俺だけを見てればいいんだよ」

そっぽを向いて子供っぽい言い訳をする青峰っちにへにゃりと笑う。

「はいっ!あ、見て!雪ッスよ!!」
「おーホワイトクリスマスって奴か?」

空からは俺達の吐く息より白い粉雪が舞い降りてくる。
周りでも雪だ、と皆それぞれに空を見上げた。
ふわふわと風に舞う雪はイルミネーションの光で様々な色に変わっていく。
開いている手を出せば重さはなく冷たい感触だけ伝わった。

「綺麗ッスね青峰っち」
「黄瀬見てみろよ」

青峰っちが見ていたのは雪じゃなくてさっきまで見上げていたクリスマスツリー。
時間ごとに変わるそれを彩るのは黄色と青色――…。

「俺達の色になった途端雪が降り出すとかロマンチックだろ?」

イタズラっぽく笑う青峰っちがやっぱり格好良くてジャケットのポケットの中で繋いだ手をギュッと握り締めた。


【White Merry
     Christmas!】


end
 

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