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りゅうせい・・・・・・・・・・おきて


優しい声が耳に響く。
自分を幸せにしてくれる声。
そう幸せに寝ていた流星は、頭に衝撃を受けて目を覚ました。

「痛ッ!!!」
「起きてください。もう下校時間です」
「ん・・・・・・え?!」

流星が目を覚ました瞬間、ゴスロリメイクの友子が目の前にまで近づいていた。

「他の人たちも帰りました。ここが月なので分からないと思いますが、既に7:00を回ってます」
「そう。起こしてくれればよかったのに」
「何度も起こしました。その、呼び捨てで」

あ、ごめん、そう謝ろうとした瞬間、彼女の口からぽつりと零れた言葉に、流星は一瞬にして顔を赤らめた。
顔を隠すために、手で口元を押さえる。

「流星さん?」

気分が悪いんですか?と問われるが、それに答えられる余裕が無い。
寝ているときに聞いた自分の名前は、友子が呼んでいたものらしい、そう気付いてから顔中が熱い。

「その・・・・もう呼んでくれないの?」
「何をですか?」
「だから・・・・・・・・・・・名前。呼び捨てで」
「・・・・・・恥ずかしいですッ!」

流星につられて、友子もまた顔を赤らめる。
2人して沈黙に陥ってしまったこの空気に、2人は動く事さえできなかった。

「・・・・・・・か、帰ろっか・・・・・友子」
「ッ!!!」

突然の呼び捨てに友子はより一層顔を赤らめた。

「〜〜〜ッ!!卑怯です!流星のバカ!」

そういって、ラビットハッチをものすごい勢いで駆けて去っていった。
ラビットハッチに残された流星は、頭を抱えた。

「どっちが卑怯だよ・・・・・・・・ッ!」




不意打ちの呼びすてに
体中が熱い
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